上位3頭までに菊花賞への優先出走権が付与される馬齢重量戦。舞台となる中山競馬場芝2200mは直線入り口からスタートして1周1858.5mの外回りコースを1周と少々。内回り2000mコースと同じようにゴール前の急坂を2度超えることになるのだが、2000mコースよりも長く最初の直線を走ることになるのでよりハイペースにはなりにくい。過去10年間で上がり3ハロン最速馬は[6-1-2-4]。瞬発力も求められるが、最後まで長く良い脚を使えるような馬が上位にくるイメージだ。
◎
レッドバンデは青葉賞4着。出遅れて、最後の直線で1度は先頭に立つ積極策。勝ちに行った結果なので責められないが、結果論でいえば勝ち馬とは0.1秒差だっただけに惜しい競馬だった。勝った
エネルジコは新潟記念2着で、3着
ゲルチュタールは三田特別、日本海Sを連勝しているからレースレベルも低くない。その後、日本ダービーの翌週に行われた稲城特別に出走し、最後は流しながら日本ダービー5着相当の2分24秒3で楽勝した。まだ底を見せていない魅力もたっぷりだ。
〇
ミュージアムマイルは皐月賞馬。この時は決してスムーズなレースではなかったが、中団でしっかりと脚を溜めると、最後の直線で早めに先頭に立った本命馬を並ぶ間もなく交わして先頭でゴールへと飛び込んだ。日本ダービーは正攻法の競馬で0.7秒差6着。デビューしたばかりの頃はゲートに不安を残したが、キャリアを積みながらそれを解消してきた。この後は天皇賞(秋)に向かう事が発表されており、ここはそのためにも恥ずかしい競馬はできない。
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ビーオンザカバーは山藤賞の優勝馬。もとをただせば昨年夏のデビュー戦は
マジックサンズの2着で今年1月の1勝クラス戦では
アロヒアリイと差のない競馬をしている。前走のラジオNIKKEI賞は出遅れて4角では最後方。出走メンバー最速の末脚で追い込んだが福島競馬場の短い直線では厳しかった。改めて期待したい。
△
ファイアンクランツは青葉賞2着、札幌2歳S3着。9着だった日本ダービーも含め勝ち馬から1秒以上離されたことがない。強い馬たちと何度も厳しい競馬を繰り返してきたキャリアは重視したい。
中山競馬場外回り2200mで2戦2勝の△
ピックデムッシュと、最後に前走の内容が良かった△
ヤマニンブークリエ。デビュー2戦目の黄菊賞では勝った
ミュージアムマイルから0.5秒差の2着している。