先週は中山と阪神で8レースの新馬戦が組まれていたが、うち5レースで除外が発生。中山ダート1800mは先々週の時点で除外が出ていたが、先週は6頭と増加傾向にある。今週から東京開催になるため、この距離で除外になった馬たちがどこを目指すのか、このあたりは注目だろう。ただ、先週の阪神ダート1800mは9頭立てだったが、美浦からの遠征はなし。美浦所属馬が除外になったが、除外になるからといって遠征することは考えにくいのかも知れない。
また、阪神では芝1400mがフルゲート18頭で4頭が除外。先々週の栗東のゲート試験合格頭数などを考えると、芝1400mや芝1600mといった番組は除外頭数は増えてくることが予測される。
【10月4日(土) 京都ダート1400m】
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ガーネットフレア(牝、父
ニューイヤーズデイ、母スペクトロライト、栗東・杉山佳明厩舎)
半兄に2024年川崎記念を勝った
ライトウォーリア(父マジェスティックウォリアー)がいて、母系には2020年京都2歳S、2021年青葉賞で芝重賞を勝った
ワンダフルタウン(父
ルーラーシップ)がいる血統。
先週は水曜日にスタートを確認する意味で、ゲートに入れて出すという調教。翌日木曜日にはCWで3頭併せを最後方から追走して、ゴールでは他2頭を突き放して最先着。6F83.7秒はそこまで目立つ時計ではないものの、1F10.9秒はさすがの脚力。杉山佳明調教師は「芝でもやれそうなタイプではありますが」とコメントしていたが、その
スピードが追い切りでも発揮されているような感じ。鞍上は1週前追い切りにも騎乗した西村淳也騎手が予定されている。
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シオンダンサー(牝、父
ナダル、母プリンセスノンコ、栗東・斉藤崇史厩舎)
半兄に東京ダート(1400m、1600m)で2勝を挙げた
ドライブアローカス(父
キンシャサノキセキ)がいて、母プリンセスノンコは東京ダート1600mの新馬戦を勝っている。本馬は2023年セレクトセール当歳にて、3300万円(税抜き)で落札されている。
9月10日にゲート試験を合格した後も栗東で在厩調整。9月18日の坂路では新馬と併せて先行先着。2F24.8秒、1F11.9秒と終いしっかりした動きを見せた。1週前追い切りとなるCWでは3頭併せで最先着しているが、そのうちの1頭が古馬OPの
ソウテン。ラスト1F11.1秒の伸びが伊達ではないことを示している。
【10月4日(土) 京都芝2000m】
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ダークマルス(牡、父
エピファネイア、母ジェニサ、栗東・杉山晴紀厩舎)
半兄
カイザーバローズ(父ディープインパクト)は平地芝で4勝を挙げ、障害でも1勝。半姉
グランスラムアスク(父ディープインパクト)は芝1800mで4勝を挙げた。父は
エピファネイアに替わるが、その産駒は先日の野路菊Sを勝った
アランカール(栗東・斉藤崇史厩舎)を筆頭に、先週の芙蓉Sを勝った
ウイナーズナイン(栗東・小栗実厩舎)など、現2歳世代が絶好調。
栗東へ入厩してからの追い切り本数は少ないものの、川田将雅騎手が跨ったCWでの1週前追い切りでは3頭併せを最後方から追走して最先着。6F82.9秒、3F37.3秒、1F11.6秒は評価できる時計だが、ラスト2Fが11.4秒から11.6秒。このあたりが加速するラップになってくると、より走りの性能が良くなってくるのではないだろうか。
【10月5日(日) 京都芝1200m】
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ヒバリノコ(牡、父
ロジャーバローズ、母ヒバリ、栗東・北出成人厩舎)
母ヒバリ(父
エピファネイア)は小倉芝1200mで新馬勝ち。祖母エトピリカ(父キングカメハメハ)は芝1200mで4勝を挙げている、ス
プリンターの母系。
ロジャーバローズの産駒にはカンナS(中山芝1200m)を勝った
オーキッドロマンス(美浦・手塚貴久厩舎)などがいる。
本馬は9月12日にゲート試験を合格して、そのまま栗東で在厩調整。9月25日のCW追い切りではレースでも騎乗を予定している亀田温心騎手が跨り、新馬と併せ馬。並走で最後の直線に向くと、ラスト1Fで相手を突き放して先着。全体時計は6F84.7秒と遅かったが、11.5秒はまずまずの切れ味だろう。「抜け出してふわっとしたところはあったようですが、併せていればまだ伸びていたというのはジョッキー談。スタートは速いし、初戦向きの気性ですよ」と北出成人調教師。
(取材・文:井内利彰)