日本各地の例に漏れず、夏は異常なまでの暑さに見舞われた日高地方だが、最近になって一桁台の冷え込みを記録するなど、一気に季節が進んでいる。ホッカイドウ競馬も、いよいよシーズンの佳境に入ってきた。
サンライズカップは、JBC2歳優駿と同じ距離で行われる最重要
ステップレースである。近年は10頭以下の少頭数で行われることが多かったが、今年は13頭とメンバーが集まった。これだけ頭数がいれば、本番への予行演習として、十分な経験値が得られるレースになるだろう。
中心は、ブリーダーズゴールドジュニアC2着の
マロンソレイユだ。1着馬
ベストグリーンは、鎌倉記念へ向かう予定のため不在。3着馬には1秒の差をつけており、対戦経歴のある相手とは勝負付けが済んでいると言ってもいい。自身の走破タイムは1分50秒3だったが、これは昨年の
リコースパロー、
ソルジャーフィルドとほぼ同格。レースで見え隠れしている気難しささえ極端に出なければ、信頼度の高い有力馬だ。
逆転候補を探るなら、重賞初挑戦の新興勢力からだろう。その筆頭は2戦2勝の
エンドレスソロウ。1100mから1500mへ距離を延ばした前走の内容が優秀で、途中からポジションを上げていった機動力と、淀みない内回りの流れで最後までバテなかった
スピードの継続性は評価の対象だ。競り合いの末に下した
バウヴォーグ、
シーテープは、
ネクストスター門別でも有力馬に数えられる馬たちで、レベルも高かった。1800mも守備範囲と見て、今回筆者はこの馬の潜在能力に懸けてみた。
以下は差のない大混戦。
アヤサンジョウタロのブリーダーズゴールドジュニアC3着は、上位2頭に水を開けられたとはいえ、初の距離だったことを考えれば悪い内容ではない。エンジンのかかりが遅いタイプだから、100mでも距離が延びる点はプラスに働きそうだ。
リコーヒューズは、昨年の勝ち馬
リコースパローの弟。まだ完成度は当時の兄に届かないものの、距離延長に一発回答した前走には確かな伸びしろを感じさせた。消耗戦になれば、
スターシップや
ニューアライブといったスタミナ型の浮上も考えておいていいだろう。
(文:競馬ブック・板垣祐介)
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