◆第11回サウジアラビアロイヤルC・G3(10月11日、東京競馬場・芝1600メートル)
今週は3日間開催で3重賞が行われる。のちのG1馬を多く送り出す第11回サウジアラビアRC・G3(11日、東京)に出走する
ゾロアストロは厩舎期待の素質馬だ。
重賞の舞台でも大器の片りんを見せつける。
ゾロアストロは、すでに2歳馬5頭が勝ち上がる宮田厩舎のなかでデビュー前から期待されていた一頭。「(強みは)操縦性の高さや心肺機能の高さから余裕が醸し出される」。宮田調教師は3戦目を迎える同馬に対して変わることがない自信をのぞかせる。
デビュー戦は1・6倍の1番人気となったが、スタートで出遅れる大きなロスがあって2着。2戦目は五分の発馬を決めて好位につけると、札幌2歳Sで首差2着に好走した
ジーネキングを子供扱い。肩ムチを入れる程度で2馬身半差の完勝と、初戦を上回る1・1倍の圧倒的な人気に応えた。指揮官は「先週、ゲートを出したけど、無難に出られていました。初戦だけ大きく出遅れましたが、今の感じなら流れに乗れるのではないかなと思います」と周囲の不安を一蹴(いっしゅう)する。
美浦・Wコースの1週前追い切りは野中(レースはルメール)が騎乗して、ラストまでしっかりと脚を伸ばす上々の内容。宮田調教師は「追い切りでも操縦性はすごく高く、人の指示を待って加速できています。
テンションは我慢できていると思いますし、相変わらず素晴らしいです」とプラスのコメントを並べ、重賞初挑戦Vを見据える。
同レースは過去10年で6頭の平地G1馬を送り出し、そのうちの3頭は2歳G1を制覇した。大物感あふれる
モーリス産駒が、出世レースを通過点にして飛躍の扉を開く。(浅子 祐貴)
◆サウジアラビアRC出走の主な活躍馬 出走後、同年及び翌年の3歳時までに6頭がG1を制覇し、計11頭が重賞を制している。18年の勝ち馬
グランアレグリアは4歳以降も含めG1を計6勝。19年に9着だった
イロゴトシは障害に転向し23年&24年の中山GJ・JG1を連覇した。