「アイルランドT・G2」(12日、東京)
“調教師と馬術選手”-2つの顔を持つ池添学調教師(45)=栗東=が先月29日、兵庫県の三木ホースランドパークで行われた「わたSHIGA輝く国スポ」の馬術競技「成年男子馬場馬術競技」で4位入賞を果たすと、今月1日には「成年男子自由演技馬場馬術」にフューチャー号とのコンビで臨み、見事準優勝に輝いた。「頑張った。十分やりました」と池添師。心残りなどみじんも感じさせない、まぶし過ぎる笑顔がはじけた。
普段から、栗東トレセンでの調教に積極的にまたがる指揮官。背筋のピンと伸びた堂々とした立ち居振る舞いが、ひときわ目を引いている。「馬術をしていることで日々の馬の変化がよく分かります。きょうは歩様が硬いなとか」。ミリ単位の正確な指示を出し、いかに人馬一体となって優雅な演技ができるかを競い合う馬術の世界。繊細な神経が研ぎ澄まされているようだ。
今週末は、厩舎ゆかりの血統馬
サフィラとともにアイルランドTへ挑む。5カ月ぶりとなるが「手加減することなく攻められているし、体が大きくなっています」と成長ぶりにうなずき、「輸送が鍵だけど、十分に通用する力はある」と強く言い切った。二刀流の敏腕トレーナーが、愛馬を2度目の重賞制覇へ導いてみせる。(デイリースポーツ・小田穂乃実)