「アイルランドT・G2」(12日、東京)
京成杯AH覇者
ホウオウラスカーズは、今年で7歳のベテラン牝馬。前走は3歳時の紫苑S(7着)以来の重賞挑戦で、13番人気の評価を覆して勝利をもぎ取った。木幡巧は「陣営から最後に脚を使うと聞いていたので、そこに懸けようと思ってました」と振り返る。
持ち味を最大限に生かすことだけを考えて騎乗した。馬場は開幕週で前が有利の状態。道中は10番手と厳しい位置取りだったが、1番枠を生かして終始内を回り、4角でも迷わずにインを突いた。「周りを気にするタイプではないし、自分から馬群の中に行ける気持ちの強さがあります」と分析する。作戦がうまくハマったところはあるものの、初騎乗で力を引き出した鞍上の功績は大きい。大胆な手綱さばきは木幡巧の真骨頂でもある。
今回の舞台は東京芝1800メートル戦で、前走と舞台設定は大きく変わる。ただ、やることは変わらない。「東京で直線は長くなるけど、一瞬の切れ味はいいものがあるので、とにかくそこを生かすような騎乗をするだけ」と前を向く。ここも相棒の力を出し切るだけだ。
ここ2週はスプリンターズSを8歳馬
ウインカーネリアンが制し、京都大賞典を7歳馬
ディープモンスターがVと重賞でベテランの活躍が目立っている。鞍上は「とにかく馬のリズムを重視し、その中で上位を狙いたいです」と力を込める。7歳牝馬の一発がありそうな雰囲気が漂っている。