1996年に行われた牝馬競走の拡充に伴い新設されたGI競走で、3歳牝馬三冠競走の最終戦的位置づけとなる。舞台となる京都競馬場内回り2000mコースはスタンド前から発走して1周1782.8mという京都競馬場内回りコース(Aコース使用時)を1周と少々。3角に設けられている坂以外はほぼ平坦で、最後の直線は328.4m。コーナーリングのセンスも含め、機動力が求められるコースだ。
◎
ジョスランは紫苑S2着。このレースは前後半のマイルが47.3秒〜45.9秒というスローペースを中団から、最後は外を回って追い上げたが、秋の中山開幕週は前も止まらず、最後の2ハロン11.1秒、11.2秒という流れにクビ差泣いた。2月のデビュー戦は中山競馬場芝1800mでは2角手前で先頭を奪うと、最後は11.6秒。11.1秒、11.0秒。この時計も破格だが、コーナーで加速できる器用さも見逃せない。キャリア1戦で挑んだフラワーCはゴール前でやや勢いが鈍ったものの、前々走
カーネーションCは後方からメンバー最速の末脚で突き抜けた。今度はもう少し流れるはずで、この馬の爆発力に期待した。
〇
カムニャックはオークス馬。春シーズンはフ
ローラS、オークスを連勝し、秋初戦のローズSも道中受けた不利をものともせずに、早め先頭からほぼ完璧な勝利を記録している。程よい前進気勢とジョッキーの
ゴーサインに素早く反応するレースセンスを持ち合わせ、2000m以上の距離では[3-0-0-0]。直線の短いコースに対する適性は高そうだ。今年からローズSと秋華賞の間隔が1週延びて中4週。これまでよりも余裕を持ったローテーションで挑めるのもプラス。勝てば名実ともに実力ナンバーワンだ。
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ブラウンラチェットはアルテミスS優勝馬。このレースはBコース使用の初日という馬場コンディションで、前後半の半マイル47.7秒〜46.1秒というスローペース。最後2ハロンは11.1秒、11.0秒という流れを楽に抜け出して後続に0.2秒差を付けた。阪神JFは大幅馬体減、体重を戻した桜花賞は大外枠に泣かされた。ここは仕切り直しの1戦。レースぶりに注目したい。
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エンブロイダリーは桜花賞馬でオークス1番人気。スタートから力んだ走りでロスの多い競馬になってしまったが、初めて経験するスタンド前発走もやや影響したかもしれない。武器は
スピードだが、桜花賞のようにしっかりと折り合えば、末脚に転化することもできる。改めて期待したい。
チューリップ賞に勝っている△
クリノメイ、ローズSの追い込みが印象的な△
セナスタイル、紫苑S3着△
ダノンフェアレディと、最後にフラワーC2着の末脚が印象に残る△
パラディレーヌの名前を挙げておきたい。