◆第86回菊花賞・G1(10月26日、京都競馬場・芝3000メートル)
セントライト記念2着で、確かな成長の跡を見せた
ヤマニンブークリエ(牡3歳、栗東・松永幹夫厩舎、父
キタサンブラック)。前走では、昨年の黄菊賞で3馬身差だった
ミュージアムマイルと3/4馬身差にまで迫った。「前走は惜しかったですが、相手もさすがG1馬ですね。ただ、以前より着差も詰まりましたし、力をつけてきている」と松永調教師も手応えをにじませた。
仕上がりも上々だ。1週前の10月16日には、栗東・CWコースで6ハロン78秒9と同日、2番目に速い好時計をマーク。ラストまで11秒5―11秒8と力強い動きを見せた。「しっかりやりましたが、動きも良かった。最近は折り合いもつくようになっている」。以前は逃げ、後方待機と極端な競馬しかできなかったが、気性面の成長とともに自在性も増してきた。淀のマラソンレースでは武器にもなる。
「馬も充実してきたし、相手は強いけど楽しみですね」とうなずいたトレーナー。鞍上は菊花賞1勝、天皇賞・春3勝と長丁場でも実績を残す横山典弘騎手。競馬学校の同期コンビでラスト1冠奪取を目指す。(戸田 和彦)