◆菊花賞追い切り(22日・美浦トレセン)
第86回菊花賞・G1(26日、京都)の最終追い切りが22日、東西トレセンで行われた。イシゴー(石行佑介)記者が担当する「考察」は、美浦・Wコースで佐々木が騎乗して上昇著しい
レッドバンデに注目。23日に出走馬が確定し、枠順が発表される。
抽選なしで出走できる美浦勢は2頭のみで、関西勢が気になっていた。だが、目前で見た
レッドバンデの1週間での変化に心を動かされた。先週に続き、美浦・Wコースで佐々木が騎乗し、同じ
ピースワンデュック(4歳オープン)を2馬身半追走。序盤で折り合いがピタリとついたのは先週同様だったが、最後の直線でのアクションの違いは歴然だった。
直線入り口で内から僚馬にスッと馬体を並べると、終始手綱は抱えたまま。先週はパートナーの外を回り、ビシビシと気合を付けられて何とか併入に持ち込んだ相手に、今週は引っ張りきれない手応えでなだめながら、一度は前に出るシーンも。最後は相手が何とか追いついて並んでフィニッシュ。時計は6ハロン83秒2―11秒7だった。
鞍上が「いい意味でピリッとしてきた」と説明する通り、前へ前へという気持ちの面でも一段上がった印象。「そこまで時計は出さなかったけど、手前を替えた時のギアの上がり方だったり、指示に対する反応が1週前と比べてより機敏になりました」と佐々木。1週前に負荷をかけた効果が明らかに表れていた。
前走のセントライト記念は好位で立ち回り3着だったが、内、外から一気に抜き去られてもラストは差を詰めていた。それだけに距離が延び、週末の雨予報も歓迎だろう。今回、鞍上はある程度、早めにエンジンをかけていくレースをイメージしているだけに、仕上がりの良さを生かし、押し切る場面があっても不思議はない。(石行 佑介)