今週の日曜日は、京都競馬場で菊花賞(GI)が行われます。
過去10年の菊花賞では5番人気以内の馬が9勝2着6回3着5回となっており、上位人気馬が3着以内に来るケースが多くなっています。ただ、過去10年の菊花賞で上位3頭が5番人気以内の馬で決まったのは3回のみ。それ以外の7回では6番人気以下の馬が馬券に絡んでいますので、人気馬と人気薄を組み合わせた方が的中する可能性が高くなりそうです。
では、過去10年の菊花賞ではどのような馬が6番人気以下で好走しているのか。過去10年の菊花賞において6番人気以下で馬券に絡んだのは10頭。このうちの8頭が前走で2勝クラス以上に出走し3着以内に入っていました。残る2頭は17年
クリンチャーと16年
エアスピネルで、どちらも前走は菊花賞
トライアルに出走し4着以下に敗れています。
この2頭は春の牡馬クラシックでは掲示板に載った実績の持ち主。春のクラシックに出走しているのは実績のある馬と言えますし、そこで掲示板を確保しているのは高い能力を備えている証。そのような馬は菊花賞
トライアルで無理に賞金加算や出走権利を獲得する必要はないでしょうし、本番を見据えた中での敗戦だった可能性があるので度外視して考える必要がありそうです。
今年の菊花賞でも信頼できる人気馬を見つけ出すこと。そして、前走や春のクラシックで結果を残している人気薄を絡めながら少しでも高い配当を狙っていきたいところです。
そんな菊花賞で、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆血統的にも楽しみな1頭
今週の菊花賞でAIが本命に抜擢したのは、穴人気が予想される
マイユニバースでした。
週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転し
マイユニバースに高評価が与えられました。
マイユニバースは前走で芝2500mの九十九里特別(2勝クラス)で2着に7馬身差をつけて快勝。レースではハナを切って序盤は大逃げを打つ形に。ただ、向正面半ばあたりから急激にペースダウンし、4コーナーでは後続との差が縮まる形に。そこで十分に息を入れることができたのか、直線に入ると鞍上が軽く促すと一気に後続を突き放し圧勝。直線ではムチを入れるどころかほとんど追われることなく圧勝。前走の内容から長距離向きのスタミナは感じられましたし、3000mに距離が延びても難なく対応してくれるはずです
また、血統的にも長距離では楽しみな存在になりそうです。
マイユニバースの父は
レイデオロ。
レイデオロ産駒の芝2500m以上での成績を調べると、37頭が出走し9勝2着8回3着2回。勝率24.3%、複勝率51.4%と優秀な数字を残しています。
昨年の菊花賞で7番人気ながら3着に入り、今年の目黒記念(GII)を勝った
アドマイヤテラも
レイデオロ産駒。
レイデオロは現役時代に3000mを超える距離に出走した経験はありませんが、芝2500mの有馬記念(GI)では2着と連対を確保。また、どちらかと言えば切れ味よりも長く脚を使えるタイプであり、そのような特徴が産駒に伝わることで長い距離でも結果が出ているのかもしれません。
さて、
マイユニバースの前走は逃げる形になっており、今回は同型との兼ね合いが鍵になりそうです。ただ、前走は確固たる逃げ馬が不在だったことや、レースで好スタートを切ったこともあり押し出されるようにハナへ立った印象です。レースを見ると何が何でも逃げるという様子ではなかったですし、おそらく菊花賞でもハナにこだわる競馬はしないはずです。実際、控える形でも結果を残している馬ですし、周りの出方を見ながら自在に立ち回れるのも強みのひとつでしょう。
菊花賞の想定オッズを見ると3頭に人気が集中しそうですが、前走の内容や長距離適性を感じる血統背景などから人気ほどの能力差は感じられません。本質的な長距離適性が求められる流れになれば、人気馬をまとめて倒すシーンも期待できそうです。