秋の中距離王決定戦、天皇賞(秋)。府中の2000mを舞台に行われる伝統のGIレースであり、今年も国内外のGIホースを含む豪華メンバーが集結した。過去のデータからは、前走で高いクラスを使われ、しっかりと間隔を空けてきた馬の好走が目立つ。今年もその傾向が続くのか注目したい。
1.前走GI組が圧倒的、複勝回収率も優秀
過去10回のデータを分析すると、前走で国内GIを使われた馬の成績が[7-7-4-19]と群を抜いている。勝率18.9%、複勝率は48.6%に達し、馬券の中心はこの組から考えるのが
セオリーだ。さらに注目すべきは複勝回収率で、122%とプラス収支を記録している点。これは人気薄の激走も含めて、GI組が馬券的にも非常に妙味があることを示している。なお、前走がGII組の複勝率は13.0%、GIII組に至っては11件で馬券圏内なしとなっている。
2.前走1、2番人気が断然優位
前走のレースで1番人気に支持されていた馬は過去10回で[9-2-2-14]で勝率33.3%、複勝率は48.1%と非常に高い。また、前走が2番人気だった馬は[1-5-4-11]で勝率は4.8%と低いが、複勝率は47.6%、複勝回収率は129%と高い。逆に前走3番人気以下になると複勝率は大きく低下する傾向にある。
3.5歳以下しか好走していない
年齢で見ると、過去10回で3歳馬は[2-0-1-7]で複勝率30.0%、4歳馬は[3-7-5-34]で複勝率30.6%、5歳馬は[5-3-4-35]で複勝率25.5%、6歳以上は42頭出走して3着以内は0だ。妙味という点では4歳馬で、複勝回収率が116%と高い。
タスティエーラは一昨年のダービー馬で、前走香港のクイーンエリザベス2世Cを制した実力馬。5歳馬であり年齢のデータはクリア。前走2番人気というのもデータ上優位だ。日本ダービーに勝ち昨年のこのレースで2着とコース適性も示しており、中心視すべき存在だ。