11月3日(祝月)に船橋競馬場で行われるJBCスプリント(3歳以上・JpnI・ダート1000m)。JBCが創設された2001年に、国内のダート短距離としては唯一のGI(当時)競走として施行。地方馬は07年
フジノウェーブ(大井)、19年
ブルドッグボス(浦和)、20年
サブノジュニア(大井)、23年
イグナイター(兵庫)が優勝。秋の短距離ダート王を目指す
スピードスターの争い。主な出走予定馬は以下の通り。
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ドンフランキー(牡6歳、栗東・齋藤崇史厩舎)
一昨年の東京盃を含めダート重賞3勝。昨年のドバイGS(G1)2着と、このメンバーでは実績上位と言える。今年は根岸Sを1戦したのみで、今回は休養明けの一戦。仕上がり度合いがカギになるが、この組み合わせなら実績にモノを言わせアッサリのシーンも。
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ママコチャ(牝6歳、栗東・池江泰寿厩舎)
デビューから芝路線を歩み2023年にはスプリンターズステークス(G1)勝ち。今年は5戦して[1-2-1-1]、唯一の着外も0秒4差と安定感抜群の走り。初ダートがJpnIと異例のローテーションだが、近親にダートでの活躍馬がおり、こなせる可能性も。今回の走りで今後の指針が定まりそうだ。
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クロジシジョー(牡6歳、栗東・岡田稲男厩舎)
これまで重賞勝ちがないのは歯痒いが、昨年は東京スプリント、クラスターC2着。今年は前哨戦の東京盃も2着と、初タイトル奪取は目前だろう。今年は超ス
プリント戦の1000mで行われるだけに前半の追走がカギになるが、コースを熟知した鞍上の手腕に期待したい。
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サンライズアムール(牡6歳、栗東・小林真也厩舎)
デビュー2戦は芝を使われいずれも着外に終わったが、3戦目からは一貫してダート短距離路線。今年8月のクラスターCを制して初重賞勝ち。続く東京盃も3着と地力強化が顕著。6歳にして本格化した感があるし、
スピード能力が高く1000mの激流にも対応が可能だろう。
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チカッパ(牡4歳、栗東・中竹和也厩舎)
昨年は北海道スプリントC、東京盃を連勝して、続くJBCスプリントがタイム差なしの2着。今年は4戦して未勝利だが、二度の海外遠征と経験値を高めてきた。以前に比べ行きたがる面が出てきており、1000mにも対応できそうだ。
ビッグタイトル奪取の期待が高まる。
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ファーンヒル(牡6歳、大井・荒山勝徳厩舎)
JRAでの戦績は地味だが、南関東に移籍後は重賞連勝。今回と同舞台の習志野きらっとスプリントは、フルゲート大外枠のハンデを跳ね返してのものだけに価値が大きい。大幅にメンバー構成が上がるが、新天地で大ブレイクの可能性を秘める。
昨年は佐賀競馬場の1400mで施行されたが、今年はワンターンの1000mと全く趣が異なる当レース。
スピードが最優先される当舞台で、古豪がその力を誇示するか、それとも新たなスターが誕生するのか、興味がつきない。
(文:
ケイシュウニュース・清水均)