直線で鋭く抜け出したマスカレードボール(撮影・持木克友)
「天皇賞(秋)・G1」(2日、東京)
やはり、この男には逆らえないのか。秋の盾を射抜いたのは、絶好調ルメールに導かれた1番人気の
マスカレードボール。直線半ばで堂々と抜け出し、22年
イクイノックス以来、史上6頭目の3歳馬Vを成し遂げた。ルメールは秋華賞(
エンブロイダリー)、菊花賞(
エネルジコ)に続くG1・3連勝。加えて、天皇賞・秋は直近8年で6勝目となった。2着は同じ3歳馬の3番人気
ミュージアムマイル、3着には8番人気の
ジャスティンパレスが入った。
◇ ◇
今のルメールには逆らえないですね。G1・3連勝。すごいね。直線もうまく我慢して。展開もペースも読めるんだろうね。直線も外を回り過ぎるわけでもないし、全体が見えている。
レース前は
マスカレードボール、
ミュージアムマイル、
メイショウタバル、そして穴で
シランケドに注目していましたが、3歳馬はやっぱり強い。上がりでヨーイドンの競馬。
メイショウタバルの豊くんも自分でペースをつくっているけど、その分、他も早めに来るから。3着はあるかと思ったけど、東京は直線も長いし、逃げ切るのは難しい。
ジャスティンパレスもよく走ったね。どこで走るのか、つかみどころがない(笑)。
いい脚を使ったのが4着の
シランケド。ずっと最後方で、上位2頭の上がり3Fが32秒3に対し、この馬は外を回って31秒7。牝馬だけど、すごいよね。
東京二千は紛れがない。上位の着差はわずかだし、みんな力を出し切った感じ。上位馬は
ジャパンCに行くのでしょうか。楽しみです。(元JRA調教師)