3日、船橋競馬場(晴 稍重)で行われた第25回JBCスプリント(JpnI ダート1000m)は、笹川翼騎手が騎乗した5番人気
ファーンヒル(大井)が勝利した。スタートを決めて先手を奪い、直線で突き放して後続の追い上げを凌いだ。勝ちタイムは58秒8。
1馬身差の2着に初ダートだった1番人気
ママコチャ(JRA)、3番人気
サンライズアムール(JRA)がさらに1馬身差の3着で続いた。
ファーンヒルは父
キンシャサノキセキ、母ラブディラン(母の父Dylan Thomas)、新ひだか町・谷岡牧場が生産した6歳牡馬。大井・荒山勝徳厩舎の管理馬。通算成績は28戦7勝。この夏に大井に移籍し、重賞を連勝してこのレースに臨んでいた。荒山勝徳調教師は2017年にJBCレディスクラシックを
ララベルで制して以来となるJBC競走2勝目。笹川翼騎手は一昨年のJBCスプリントを
イグナイターで制していて、このレース2年ぶり2勝目となった。
レース後の関係者のコメント
1着
ファーンヒル(笹川翼騎手)
「無事にこの馬にJpnIのタイトルを取らせることができて非常に嬉しく思っています。これも厩舎の皆さんのお陰だと思っていますので、感謝してもしきれません。(馬の状態は)抜群でしたね。レース前はいろいろ考えていたのですが、乗ったら迷わず、自信を持って、この馬を信じて乗るだけだなと確信するくらいのいい出来でした。(作戦は)ゲートを出てから決めようと思っていたのですが、スタートも決まりましたし、自信もあったので、これでだめなら仕方ないという気持ちで乗せていただきました。
直線は長く感じました。早くゴールが来てほしかったのと、後ろに
ママコチャが見えていたので、『やっぱり速いのかな』と思って追っていましたが、やっぱりこの馬が一番速かったです。(ゴールの瞬間は)嬉しいのとホッとしたのとどちらもですが、JBCという地方競馬の祭典で地方競馬所属の馬が勝ったということはすごく大事なことですし、その鞍上に僕がいたというのはとても幸せなことだなと思いました」
(荒山勝徳調教師)
「
ファーンヒルが来てからここまで順調にホップ、
ステップ、ジャンプと来て嬉しく思いますし、ビックリもしました。間があった方が力を出せるということで、前走後は放牧に出してリフレッシュさせて、1ヶ月前に戻って最終調整しました。やはり速い馬もいるので、出たところでと騎手には話していました。最後まで凌いでくれたと思っていましたが、ゴールに入ったらふわっとしてしまいました。今年は全てがうまくいっている感じがしますが、今後はこれを続けられる厩舎にならなければと思います。オーナーと相談してからになりますが、来年は海外も視野に考えたいと思います」
(生産者 谷岡牧場)
「やはり1000mを一度経験していたのが大きかったのかなと思います。(生まれた頃について)全兄弟も重賞を勝っていたので、非常に期待していました。スタートさえ決まればいい競馬ができると思っていました。今後もこういうふうに、まだまだ活躍してほしいと思います」
3着
サンライズアムール(松山弘平騎手)
「1番枠はすごく良かったです。1000mなので、行けたら行くつもりでしたし、行けたら一番良かったのですが、その中でも逃げ馬の後ろでしっかり競馬をしてくれました。4コーナーを回るときの手応えは良かったですし、やれるかなというところまで来ましたが、最後はこちらが苦しくなり、後ろの馬に交わされてしまいました。それでもよく3着に踏ん張ってくれました」
4着
チカッパ(武豊騎手)
「いいレースが出来ました。ただ1000mは1ハロン短いです。対応はしてくれましたが。状態は良い頃に戻っている感じでしたし、チャンスがあると思います」
5着
クロジシジョー(戸崎圭太騎手)
「1200mでも追走が忙しい感じですので、1000mがどうかなと思っていました。返し馬では状態が良く、ついていくにはついていけましたが、ポジションはやはり後ろになってしまいました。1200mだと差し込めるところですが、1000mだと少し距離が足りないかなという感触はありました。最後は良い脚で走ってくれています。
フリオーソの子ということで、すごく僕も思い入れを感じながら乗せてもらいました。良いレースに参加出来たと思います」
14着
テイエムスパーダ(松若風馬騎手)
「スタートで一歩目はトモを滑らせましたが、その後は
バランスも良かったです。ただ芝ほど進みは良くありませんでした」