第71回平和賞・S2は5日、船橋競馬場で2歳馬9頭が1600メートルを争った。先手を奪った
スマトラフレイバー(野畑凌)が、
モエレサワンミヤギの強襲を首差しのいで優勝。重賞初制覇を飾り、全日本2歳優駿・Jpn1(12月17日、川崎)への優先出走権を獲得した。
果敢にハナを奪った
スマトラフレイバーが後続の追撃をしのぎ、重賞タイトルをつかんだ。抜群のスタートから迷わず主導権を握ると、後続のプレッシャーにも動じずマイペースの逃げに持ち込む。直線で外から迫った
ロードレイジングを振り切り、ゴール前で猛追した
モエレサワンミヤギを首差しのいでゴール。デビューから手綱を執る野畑凌は「道中は自分のペースに持ち込めて、直線もしっかり頑張ってくれました。前回(鎌倉記念6着)はうまくいかなかったけど、しっかり勝つことができてうれしいです」と根性の走りをたたえた。
初の1600メートルを克服しての重賞制覇に稲益貴師は「同じオーナーの
バハマフレイバーで一昨年2番人気ながらしんがりになり、悔しい思いをしたので勝てて良かった」と笑顔の目に涙が浮かんだ。今後は馬の状態を見たうえで「強い相手と戦いたい」と権利を獲得した全日本2歳優駿を視野に入れる。
◇
スマトラフレイバー 父
モズアスコット、母トライポ(父
グレンイーグルス)。船橋・稲益貴弘厩舎所属の牡2歳。北海道浦河町・谷川牧場の生産。通算5戦4勝。総獲得賞金は2910万円。重賞初制覇。馬主は尾田信夫氏。