エリザベス女王杯2025に出走予定のエリカエクスプレス(今年10月撮影、ユーザー提供:きゃっぷさん)
武豊騎手が
エリカエクスプレス(牝3、栗東・杉山晴紀厩舎)で、エリザベス女王杯(3歳上牝・GI・芝2200m)の21年ぶり5勝目を目指す。
3歳限定戦だった時代も含め、武豊騎手はエリザベス女王杯に32回参戦。当初から人気馬に騎乗していたが、88年は
シヨノロマンで2着、89年は
シャダイカグラで20着、99年は
ファレノプシスで6着。1番人気でも悔しいレースが続いた。それでも21世紀を迎えると流れが変わる。01年に
トゥザヴィクトリーで初制覇を果たすと、そこから02年の
ファインモーション、03年と04年の
アドマイヤグルーヴとV。自身2回目となる同一GI・4連覇の偉業を成し遂げた。ただ、その後はまさかの17連敗中と縁遠いレースになっている。
今年のパートナーは
エリカエクスプレスだ。今年のフェアリーSの覇者。その後は桜花賞5着、オークスが10着、そして秋初戦の京成杯AHが11着と悔しいレースが続いたが、武豊騎手との初コンビとなった秋華賞でガラリ一変。マイペースの逃げからしぶとく踏ん張り、
エンブロイダリーから半馬身差の2着に健闘した。今回はさらに200m延びて2200mとなる点がカギだが、勝負所までリズム良く運べるようならチャンスはあるはずだ。
武豊騎手が21年ぶりのエリザベス女王杯制覇となれば、自身の同一GI最長ブランクV。宝塚記念の19年(06年ディープインパクト→25年
メイショウタバル)を2年更新することとなる。同時に09年の安田記念の
ウオッカ以来となる牝馬でのGI勝ちもかかる一戦。衰え知らずの名手の手綱捌きに期待したい。