春シーズンに行われるヴィクトリアマイルと並び、JRAで行われている3歳以上の牝馬限定GI競走では最高賞金レースだ。舞台となる京都競馬場芝2200mコースは、一周1913mの外回りコース(Bコース)を使用して馬場を1周と少々。スタートから1角までの距離があるので枠順による有利不利はほとんどない。京都競馬場で行われた過去10回で上がり3ハロン最速馬は[4-0-4-8]。スローペースになる事が多いので馬群を割れる瞬発力が欲しい。
◎
ココナッツブラウンはクイーンS2着、札幌記念2着。デビュー間もない頃は神経質な面があったようで、今でも馬体重の増減が激しい馬だが、豊富な心肺機能に支えられた息の長い末脚を武器にキャリアを重ね、クイーンSでは最後2ハロンが12.3秒、11.9秒という流れを後方待機から馬群を割って2着。札幌記念では前後半の半マイルが48.5秒〜48.8秒という平均ラップを大外から追い込み、勝ち馬に1馬身差まで迫った。当日の体重は要チェックだが、ほとんど崩れることないキャリアは魅力だ。
〇
フェアエールングはオールカマー4着。この時は時計が出易い馬場状態だったとはいえ前半1000m通過59.9秒のペースを嫌って早めスパート。残り1000m付近でハナに立ち、11秒台のラップでレースを引っ張たが、ゴール前で甘くなってしまった。小倉牝馬Sを1分58秒4で勝利しているように、速いタイムにも対応できる
ゴールドシップ産駒で、父譲りのロングスパートが武器。前走で距離に対するめどを立てた。京都競馬場は初めてだが、向いているイメージだ。
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レガレイラは昨年のこのレース1番人気。この時は最後の直線で
バランスを崩す不利があったが、暮れの有馬記念に勝利して溜飲を下げた。今シーズンは骨折明け初戦の宝塚記念こそ不本意な結果に終わったが、前走のオールカマーは早めに先頭に立った
フェアエールングを目標に鮮やかな追い込み勝ちを決めた。2歳時にはホープフルSにも勝利しており、57kgは前走で克服済み。今回は京都コースへの対応がポイントになりそうだ。
△
エリカエクスプレスは秋華賞2着。力強い先行力を武器にフェアリーSに勝ち、桜花賞では1番人気に支持された。今回も単騎逃げが見込めるメンバー構成。
スピードを生かせる相手関係となった。
秋華賞でメンバー最速の末脚を繰り出して3着△
パラディレーヌは外回りコースが味方してくれそうで、22年エリザベス女王杯2着△
ライラックも近走の内容から大きな差は感じない。最後は△
ステレンボッシュ。その実績は無視できない。