<武蔵野S>レースを制したルクソールカフェ(右)(撮影・郡司 修)
「第30回武蔵野S」が15日、東京競馬場で行われた。
ダミアン・レーン(31=
オーストラリア)騎乗の3歳馬
ルクソールカフェが直線で悠々と抜け出し3馬身半差V。今年のフェブラリーS勝ち馬
コスタノヴァを完封し、重賞初制覇を飾った。
ダート界に新星が誕生した。3歳馬
ルクソールカフェが圧巻のパフォーマンス。フェブラリーS勝ち馬2頭をはじめ、ダート界の強豪が参戦した一戦を制し、重賞初タイトルを手にした。昨年8月の新馬戦(4着)以来のコンビとなったレーンは「前回乗った時より、精神的にも肉体的にも力強くなっていた。とてもいい勝ち方ができた」と相棒の成長に目を細めた。
府中のマイル戦は譲れない。発馬を決め、道中は外め4番手を追走。絶好の手応えで直線を向くと末脚がはじけた。残り200メートル付近で楽々先頭に躍り出る。鞍上が右ステッキを入れる。「とても反応が良かった。しまいの脚がとても力強かった」。東京ダート6戦6勝を誇る
コスタノヴァの猛追もどこ吹く風。余力たっぷりに3馬身半差をつけてゴールを駆け抜けた。
同コースは過去2戦2勝で、2歳レコードを保持している舞台。前走ジャパンダートクラシックこそ2秒4差の3着と敗れたが、得意舞台で本来の姿を取り戻した。
これでデビュー3走目の未勝利勝ちから中央では5戦5勝。鞍上は「G3で良い勝ち方を見せてくれた。まだ3歳だし、成長していけば上のクラスでもやっていける。まだまだ良くなるポテンシャルがある」と今後の飛躍に期待を寄せた。全兄は21、22年とフェブラリーSを連覇した
カフェファラオ。底知れないポテンシャルを秘めた
ルクソールが、偉大なる兄のように層の厚いダート戦線を盛り上げていく。
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ルクソールカフェ 父
アメリカンファラオ 母メモリーズフォリーズ(母の父モアザンレディ)22年2月26日生まれ 牡3歳 美浦・堀厩舎所属 馬主・西川光一氏 生産者・米国Orpendale/Chelston/Wynatt&Westerberg Ireland ULC 戦績9戦5勝(地方、海外含む=重賞初制覇) 総獲得賞金1億1228万6000円 馬名の由来はエジプトの都市+冠名。