秋のマイル王決定戦「第42回マイルCS」の出走馬が20日、確定した。今秋のJRA・G1は関東馬が5連勝中。98年以来27年ぶりの6連勝へ、今年は実力馬7頭がエントリーした。中でも注目は昨年3着の
ウインマーベル。今年の安田記念でも5着に好走しており、3度目のマイルG1で初戴冠を狙う。同レースの枠順は、21日に発表される。
関東馬に風が吹いている。
ウインカーネリアン(スプリンターズS)→
エンブロイダリー(秋華賞)→
エネルジコ(菊花賞)→
マスカレードボール(天皇賞・秋)→
レガレイラ(エリザベス女王杯)と今秋のG1はここまで美浦所属馬が5連勝。今週のマイルCSも制覇となれば、98年のオフサイドトラップ(天皇賞・秋)→セイウンスカイ(菊花賞)→
メジロドーベル(エリザベス女王杯)→タイキシャトル(マイルCS)→エルコンドルパサー(
ジャパンC)→
スティンガー(阪神3歳牝馬S)に続く27年ぶりの6連勝となる。
記録がかかる一戦に関東馬は7頭が参戦。その全頭がG1もしくはG2を勝っており、実力派ぞろいのラインアップだ。中でも激走気配漂うのが重賞4勝馬
ウインマーベル。22年スプリンターズSでは首差2着とあと一歩のところでG1戴冠を逃した。今年の安田記念でも5着に好走し、6歳でも衰えを感じさせない。
昨年のマイルCSは10番人気の低評価を覆して3着に好走したものの、決して実力を発揮したとは言えなかった。当時は京都コースが2回目の参戦で淀の下り坂に対応仕切れず、スムーズな加速ができなかった。ここ1年はその課題克服に注力。調教では、坂でも
バランスを崩さないようなフォーム修正に取り組んだ。前哨戦にはあえて京都で行われるスワンSを選んで“予行練習”。深山師も「走り方は良くなっている」と成果を実感している。
万策を講じて昨年以上の走りを。「なんとか大きいところを獲らせてあげたい」と師も愛馬のタイトル奪取を切に願う。馬名の由来は「冠名+驚くべきこと」。あっと驚くウイン(勝利)を見せられるか。
《関東馬連勝記録は「11」》関東馬のG1連勝記録は「11」。85年朝日杯3歳Sから翌86年エリザベス女王杯まで。一方、関西馬は14連勝が最多。00年宝塚記念〜01年フェブラリーS、03年フェブラリーS〜菊花賞、13年ヴィクトリアM〜阪神JFと3度記録している。