京都競馬場の芝で軽快な動きを披露した外国馬ドックランズ
「マイルCS・G1」(23日、京都)
競馬発祥の地から、実力馬が新たなタイトルを求めて海を渡ってきた。英国馬
ドックランズは20日、京都芝の最終追い切りでラスト1F11秒6で伸び、躍動感十分の動きを披露。欧州で善戦を続ける5歳馬が、レース史上初となる外国馬によるVをつかみ取る。
英国からの刺客が堂々たる動きだ。今年の英国G1・
クイーンアンSを制した
ドックランズが、京都競馬場の芝で最終追い。外回りコースをゆったりと歩いて1周した後、2角付近からスタート。朝の日差しを浴びながら徐々に
スピードを上げ、直線では大跳びのダイナ
ミックなフォームで馬場の真ん中を鋭進。終始馬なりで6F78秒0-35秒3-11秒6を刻み、初の日本遠征でも万全の態勢をアピールした。
見守ったユースタス師は「
ベリーハッピー!」と第一声。「元気があって
スピードも上々。非常に
リラックスしているし、このまま日曜日に臨みたいね」と自信満々だ。
G1は1勝だが、その
クイーンアンSでは欧州トップマイラーの
ロザリオン、
ノータブルスピーチに勝利。師は「長所はタフなところ。馬群が密集しても抜け出していいフィニッシュに向かえるし、後半に強いタイプ」と強みを説明。「最初の1Fが鍵だけど、スタートさえ良ければ、速いペースをキープできる」と、欧州と流れが違う日本の競馬にも対応可能だ。
「(G1を勝った)
アスコットも硬い馬場だったし、日本の速い馬場は何も心配していない。望むところ」と師は日本の馬場も不安視していない。「
ロマンチックウォリアーに勝った
ソウルラッシュをはじめ、日本馬は
リスペクトしている。その日本馬と張り合うことはタフだけど、非常に楽しみ。声援があるほど速く走ると思うから、ぜひ大声で応援してほしい」。過去、外国馬の最高着順は3着。競馬発祥の国で育った実力馬が、日本の競馬史を塗り替える。