ゴール前の競り合いを制したパントルナイーフ(右)=撮影・西岡正
「東スポ杯2歳S・G2」(24日、東京)
昨年の勝ち馬
クロワデュノールは、このレースを
ステップに世代の頂点へ-。幾多の名馬を送り出したクラシックへの登竜門を制したのは、ルメール騎乗の3番人気
パントルナイーフ。茜空に輝く府中のターフをトップで駆け抜け、デビューから3戦目で重賞初制覇を果たした。
1番人気の
ダノンヒストリーが出遅れる波乱のスタート。前半2F目のラップが11秒1まで加速すると、中団の真ん中でピタリと折り合った。手応え十分に4角で4番手までポジションを上げると、仕掛けのタイミングは
ドンピシャ。上がり勝負で派手さはなくとも、直線外から猛追した2着
ゾロアストロを頭差退けてゴールを貫いた。
引き揚げてきた鞍上は「直線で坂を上るまでの手応えも良かったし、そこからフル
スピードをお願いしたら、また一段階
ギアアップしてくれました。デビュー戦は超子供だったけど、レースごとに強くなって、自分の仕事が分かってきた」と確かな成長を感じた様子。戦況を見守った木村師も「返し馬の感じが良く、いい状態で送り出せました。3〜4角にかけて上がっていけましたし、最後もしっかりと脚を使って頑張ってくれた」と内容を高く評価する。
勝ちタイム1分46秒0は21年の覇者
イクイノックスを0秒2上回る優秀さ。「
パントルナイーフもいい未来が待っていると思います。重賞を勝ったけど、目標はG1。また強くなったら、
トップレベルで走れると思います」。厩舎の偉大な先輩の背を知るルメールのお墨付きは心強い限り。明るい未来へ、
キズナ産駒が突き進む。