マーカンドとのコンビで一発を狙うブレイディヴェーグ
「
ジャパンC・G1」(30日、東京)
紅一点の
ブレイディヴェーグが、初の2400メートルで一発を狙う。前走の天皇賞・秋は10着に敗れたものの、勝ち馬
マスカレードボールとはわずか0秒5差。直線でスムーズさを欠いたこともあり、宮田師は力負けではないことを強調する。美浦Wでの1週前追い切りには新コンビのマーカンド騎乗で併せ馬を行い、馬具の工夫も加えて反撃ムードは加速している。20年
アーモンドアイ以来となる牝馬Vへ。2年前のエリザベス女王杯馬が再び輝く準備は整った。
ブレイディヴェーグは火曜朝、美浦の角馬場で体をほぐした後、ダートをキャンターで1周半。軽快な脚取りで水曜の最終追い切りに備えた。宮田師は「レース間隔もあいていないし、気負いや力みがまだ取り切れない。もう少し
バランスとコントロールを上げながら臨みたい」と慎重な口ぶりだ。
前走の天皇賞・秋は直線でスムーズさを欠き、不完全燃焼の10着に終わった。それでも指揮官は「あれも競馬。ただ、(勝ち馬とは)0秒5差。スムーズなら上位と差はなかった」と全く悲観していない。幸いレース後のダメージも軽く、「首周りや肩周りに少し張りはあるが、整えていけるレベル」と順調さを伝えた。
今回はデビュー以来初の2400メートル参戦。スタンド前発走ということもあり、馬具に工夫を施す。「今回はレースで初めてメンコを着けていこうと。トム(マーカンド)とも相談して決めました。
アーモンドアイにならってじゃないですけどね」と指揮官。師匠である国枝師ゆかりの名牝を引き合いに、“秘策”への手応えをにじませた。
クラブ規定により来春の繁殖入りが決まっており、現役として走れる時間は残りわずか。「うまく道中で息を入れて、しまいを生かすように。自分の競馬に徹してどこまでやれるか」と、今度こそ末脚さく裂を描く。23年エリザベス女王杯覇者が、もう一度大舞台で花を咲かせる。