12年の3冠牝馬で史上初めて
ジャパンC連覇を果たしたG1・7勝馬
ジェンティルドンナが、25日に死んでいたことが明らかになった。16歳だった。現役時代に所属していたサンデーサラブレッドクラブが26日、ホームページで発表した。この世を去ったのは、
オルフェーヴルとのたたき合いを制した1回目の
ジャパンCを制した日と同じだった。
現役時代に同馬を管理していた石坂正元調教師は「(吉田)俊介さんから連絡がありました。早いよね。今週は
ジャパンCやし、クラシック、有馬記念など、折に触れて思い出す馬でした。ジェン
ティルと一緒だった3、4年間はこっちもしんどかったけど、馬はもっとしんどい思いをしていたんじゃないかな。引退することになって、後は長生きだけしてほしいと願っていたんだけど…。寂しいし、残念としか言いようがないですね」と別れを惜しんだ。
「有馬はこっちが無理を言って使ってもらったところもあったし、ドバイシーマクラシックは遠くに行ってすごい勝ち方をしてくれた。3歳の頃も本当に強かったしね」と印象的なレースを思い起こしつつ、「競走馬の宿命とはいえ、命を削って走ってくれていたんだと思う。過酷な競馬で消耗していたんだと思う。これで長生きしてくれたらといいと思っていたんだけど…。(管理していた)どの馬がいなくなっても悲しいけど、その代表のような存在。(子どもである)
ジェラルディーナも(全姉の)
ドナウブルーもいるし、一族の血をつなげていってもらえたら」と思いを口にした。
同馬は父ディープインパクト、母ドナブリーニの間に誕生した鹿毛馬。栗東・石坂正厩舎からデビューした。史上4頭目の牝馬3冠を達成し、12、13年の
ジャパンCを連覇。14年のドバイシーマクラシック、ラストランの有馬記念を制するなど、G1を7勝した名牝だった。12、14年には年度代表馬にも輝いた。
母としては3番子として、22年エリザベス女王杯覇者
ジェラルディーナを輩出していた。そのきょうだいには、
ドレフォン産駒の
アルジェンテーラ(牝2歳、栗東・斉藤崇)と
エピファネイア産駒の1歳の牝馬がいる。今年の7月に繁殖引退が発表され、功労馬として余生を過ごしていた。