著書『ありがとう、ディープインパクト 最強馬伝説完結』『「武豊」の瞬間』などで知られる、競馬ライター島田明宏氏が、競馬小説「下総御料牧場の春」で第26回さきがけ文学賞選奨を受賞した。11月13日、秋田市内のホテルで授賞式が行われる。
受賞作は、かつて競走馬の生産・育成を行っていた下総御料牧場で働く者たちの人間模様を描いた物語。主人公(視点人物)は、ある大学から研究員として派遣された山口大祐。山口は、騎手になるための下乗りとして修業する、牧田隆史という馬乗りが天才的に上手い少年や、女であることを隠して修業する下乗りらとふれあいながら、一頭の馬の世話をする。彼の名から「ダイスケ」と名づけられたその馬は、屈腱炎を患い、アテ馬をしている。山口の世話で再び走れるようになったダイスケは、牧場の名誉をかけた草競馬に出走する。
作中の牧田隆史は、日本にモンキー乗りを浸透させた故・保田隆芳氏の少年時代をモデルにしている。
この作品は、で、11月18日から連載される。
【島田明宏氏コメント】
「タイムスリップして保田先生の少年時代を見に行ったらどんな感じだろう、と考えたのが、この作品を書く動機になりました。競馬について書いたものを、外から評価してもらうことをいつも目標にしているので、とても嬉しく思います」
◆島田明宏氏プロフィール
1964年北海道生まれ。スポーツライター。「優駿」「週刊競馬ブック」「ナンバー」などに寄稿。かつては「生活馬券ライター」という肩書もあった。著書に『「武豊」の瞬間』『ありがとう、ディープインパクト 最強馬伝説完結』『伝説の名ジョッキー』など。
現在、
競馬総合チャンネルで、GI当日レース回顧コラム「勝負を分けた騎手心理」を執筆。また、
馬券総合倶楽部でも毎週予想を提供中。