1週前追い切りが続々と行われた19日。
ダノンシャンティを管理する松田国師は、内に秘めていた壮大なプランを明かした。「無事にダービーを通過したら、年内は天皇賞・秋(10月31日・東京)を目標にしていく。来年の6月にはニューマーケットで調教を積んで、イギリスの競馬を使いたい」。視線の先には、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英G1)を描いている。それだけの可能性を
シャンティには感じている。
前走のNHKマイルCでは、1分31秒4という驚異的なタイムで日本レコードを樹立。上がり3F33.5秒の強烈な末脚を繰り出し、直線大外からラ
イバルを一気にのみ込んだ。レース後に4着
サンライズプリンス、6着
エーシンホワイティが故障するほど、過酷な戦いでもあった。だが、強靱(きょうじん)な肉体を誇る
シャンティは、中間も元気いっぱい。日を追うごとに、GI馬としての風格も出てきた。
この中間はペースメーカーを前に置き、一定の間隔を保つ調教を課している。指揮官の期待に応えるかのように、
シャンティの折り合いはピタリ。「レコードのあとなどは、ソエが出たり、カイバ食いが細くなる、あるいは引っ掛かって調教できないようなこともあるが、技術的な面でできるのは良かった。普通に考えられることをやれたらいい」。しっかりとした土台に、ダービー2勝トレーナーのノウハウを吹き込めば、変則2冠がグッと近づいてくる。夢の実現へ向けて、何としても世代最強の称号を手に入れたいところだ。
提供:デイリースポーツ