アク
シデントなどなかったかのようだ。挫石のアク
シデントで水曜の予定を変更し、木曜に追われた
ローズキングダムが栗東坂路を真一文字に駆け上がる。
ドレスアフェアー(3歳500万下)と併入を果たし、4F52.9-38.3-12.6秒を記録。元気印のフットワークで不安を振り払った。
主戦の小牧の騎乗停止により、手綱を任された後藤はこの日が初騎乗だった。「力強さに回転の速さ。おとなしくてフットワークは思っていた通り。アク
シデントも問題ない」。“バラ一族”には縁がある。ロサードは重賞V(02年オールカマー)へ導いた。「切れ味があって、スイッチの入り方がいい」と共通点を表現し、力を込める。
橋口師も満足げに動きを見守った。「手応えにも余裕があった。最近は攻め馬で走るようになったし、まっすぐに走ったのが良かった」。火曜に挫石が判明し、一時は出走が危ぶまれたが「動きを見てホッとした。アク
シデントがあって、いい印象は受けないかもしれないけど、これなら見苦しい競馬はしない」と安どの表情を浮かべた。
後藤は追い切り前に、小牧とコンタクトを取った。「返し馬、スタートの出方に、気持ちの部分だったり。しつこいぐらい聞いた」。情報収集だけではない。思いも受け継いだ。「岩田君が“豊さんと一緒に走る”と言ったように、ボクも一緒に戦うという気持ち。後藤浩輝をおし殺して、小牧太になり切って乗りたい」。決意に満ちた表情で口元を強く結ぶ。
4枠8番から栄光へと駆ける。橋口師は「いいね。この枠なら、どんなレースでもできる」と声を弾ませた。後藤は府中こそ、力が発揮できる舞台だと見ている。「東スポ杯2歳Sの強さが印象的。ほかの馬が注目されているけど、2歳チャンピオンという事実は変わらない」。暗雲を抜けた先に頂点が見える。良血馬が王座を奪い返す。
提供:デイリースポーツ