拍子抜けと言わざるを得ない。出走馬18頭のなかで、レーティング最上位(118ポンド)の{horse=000a01189c:フェローシップ}。来日後に時計を出すことなく迎えた最終追い切りも、キャンター調整にとどまった。
東京競馬場の芝コースで4F標識からペースアップ。ただ、パワーを全面に押し出した馬体から豪快なフットワークが繰り出されることはなく、4F61.5-45.6-15.1秒で終了した。「やることは香港でやってきた。きょうもやり過ぎないように」とオサリバン師は説明。あくまで予定通りを強調する。
背景に馬体減があることは否定できない。5月26日の計測で526kgだった馬体重が、20kg近く減少。これまで香港では530kg台で好走している。「輸送して落ち着くには2、3日かかる馬。体重減は想定内だ。それよりもエキサイトしないで精神的にコントロールできるかがカギ」と師。その点では、目立つほどのイレ込みが見られなかったのは好材料だろう。
昨秋に本格化し、前走のチャンピオンズマイルでも2着。「ベストは1500mだけど、国際GIを勝てるならピークの今だと思って連れてきた」。師は厩務員時代に89年ジャパンCをホーリックスで制し、日本への思いは強い。勝負気配は高い。調整過程に一抹の不安があっても怖さは残る。
提供:デイリースポーツ