「第59回ラジオNIKKEI賞・GIII」(芝1800m)は4日、福島11Rに16頭で争われ、中団の外めを追走した{horse=2007104812:アロマカフェ}(3番人気)がゴール前で抜け出しV。1分47秒3のタイムで重賞初勝利を飾った。直線外から強襲したクォークスター(2番人気)がクビ差の2着。3着には早めに先頭に立った6番人気のレトが入り、1番人気のトゥザグローリーは5着に敗れた。
絶好調のベテランはどこまでも冷静だった。向正面で1番人気トゥザグローリーが、一気にポジションを上げていく。その動きに釣られることなく、柴田善はワンテンポ遅らせて仕掛けを開始。直線は馬場のいい外めに進路をとった。「ゲートを出たなりで、気分良く走らせようと思っていた。4角の立ち上がりもいいリズムでいけた」と柴田善。直線半ばで先頭に躍り出ると、ゴール前のクォークスターの猛追を抑えた。
アロマにとっては待望の、そして秋以降の飛躍を予感させる重賞初Vだ。「やっとだよ。まだギッチリ攻められないけどな」と小島太師は発展途上を強調。その段階での重賞Vで一気に将来が明るくなった。「秋以降どう変わってくるか。たっぷり伸びしろはある」。トレーナーは同じく春クラシック未出走ながら、秋に菊花賞、有馬記念を勝つまでに成長した父マンハッタンカフェにイメージをだぶらせる。トライアルから菊花賞(10月24日・京都)へ。秋の飛躍を期す素質馬は、しばしの休養でさらなるスケールアップを目指す。
提供:デイリースポーツ