鞍上は抜群の手応えと乗り味に酔いしれていた。後藤を背に美浦Pで
ショウワモダンは5Fから
イチブン(3歳1600万下)を4馬身追走。迫力満点の馬体は一気に僚馬をのみ込みにかかる。直線はぴったりと馬体を併せながら進み、ゴール前では集中力を途切れさせないように気合を注入した。5F63.9-35.9-12.0秒。並入決着とはいえ、道中の行きっぷり、タイムとも文句なしだ。
「4角を回ったときの勢い、気迫は安田記念を思い出すようなものだった」と後藤の口調も熱気を帯びる。「きょうは相手も動いていたから、あれ以上追ってもね。コーナーで並ぶレースを想定した追い切り。甘い調教ではなくて気持ちをいじめた」と最終追いの狙いを説明した鞍上。さらに「仕上がりとしては
パーフェクト」と百点満点を与えた。
ダービー卿CTで重賞初制覇を飾り、メイS→安田記念は道悪巧者のイメージを覆す好タイムでV。「あのときから背中に柔らかみがあることに気付いた」と本格化への兆しを感じ取っていた。「GI馬らしい風格がある。馬自身が目覚めた」。格の違いを見せつけるのでは-と思わせる貫禄が、今の
ショウワモダンには漂っている。
提供:デイリースポーツ