この馬が姿を現すと、美浦トレセンの南馬場が独特のオーラに支配された。ダービー以来4か月半ぶりとなる{horse=2007102705:ペルーサ}だが、圧倒的な存在感は健在。いや、さらにスケールアップした姿で、大物ぶりをアピールした。
田面木(レースは安藤勝)を背に、芝で{horse=2007101726:ベビーネイル}(3歳1000万下)を3馬身追走。雄大なフットワークで四肢を前に進めると、4角では外へ。残り1F手前でパートナーに並びかけ、馬なりのまま5F65.0-37.4-12.0秒でフィニッシュした。
田面木は「先週よりいいね。休み明けでも態勢は整っている」と手綱越しの感触を伝える。見届けた藤沢和師も「仕上がっているから時計はそう速くないものだけど、気合いが乗っていい感じだったね」と満足げだ。
2番人気に推されたダービーは6着。ラストは大外から伸びたが、発馬で後手を踏んだことが響いた。「ゲートは春も気にかけていたところだった。流れもスローだったから」。指揮官は敗因を分析する。夏は北海道日高町のファンタストクラブで充電。8月下旬に美浦トレセンに帰厩した。「精神的にどっしりしたし、体つきもだいぶ大人になった。体重はそう変わらないけど中身が違うよ」という言葉どおり、栗色の馬体ははち切れんばかりだ。
落馬負傷の横山典に代わり、今回は安藤勝が手綱を取る。「一度勝っている(若葉S)騎手だからね。ゲートは練習しているから効果があると思う。1800mはいくぶん短いけど、次は天皇賞の2000mだから、古馬の胸を借りて頑張りたい」とトレーナー。
秋シーズンの主役の座へ-。ペルーサが勝負の秋を迎える。
提供:デイリースポーツ