小さな体を大きく使って、
ピュアオパールが美浦Pで躍動した。1週前に主戦の内田博を背に併せ馬で攻めており、この日は反応を確かめる程度の内容。4F標識から加速すると、伸縮が利き、バネを感じさせる走りで54.6-38.9-11.8秒のタイムをマークした。
前走後に軽い熱発があったため、結果的には3か月ぶりの実戦に。それでも追い切りを丹念に積み重ねてきた成果で、動きに重め感は全くない。「直線は自然にスッと反応する感じで、いい動きだったね。すごく落ち着きもある」と、戸田師は満足そうにうなずいた。
410キロ前後と小柄な牝馬で、このあとは阪神への輸送が控える。最終追い切りからレースまでの間隔をあけることがベターとの判断から、指揮官は異例の火曜追いに踏み切った。戸田厩舎は06年桜花賞を
キストゥヘヴンで制した際も、今回と同様の調教日程で臨んでいる。「いい意味で既に経験しているからね」と仕上げには自信を持つ。
まだ全く底を見せていないのは何よりもの魅力だ。「この馬の力は出せる。相手関係が強くなること(がどうか)だけだね」とトレーナー。乗り越えなければいけない課題は多いが、不気味な存在であることは間違いない。
提供:デイリースポーツ