「第46回京都牝馬S・GIII」(芝1600m)は30日、京都11Rに16頭で争われ、道中中団を追走した5番人気ショウリュウムーンが、直線に向くと持ち味の末脚を爆発。2着の1番人気ヒカルアマランサスに1馬身3/4差をつける完勝劇で、昨年のチューリップ賞以来となる重賞2勝目を飾った。勝ちタイムは1分33秒7。さらに半馬身差の3着には9番人気サングレアズールが入った。

　会心の勝利に、騎乗した浜中は思わずゴール手前でガッツポーズ。前2走は凡走に終わっていただけに喜びはひとしおだ。「今回は特殊ハミに替えたことで、内にもたれることもなく、いい末脚を見せてくれたと思う。続けてチャンスをもらえたし、オーナー、関係者の皆さんの思いに応えられて良かった」と破顔一笑だ。見守った佐々木師は「今回は状態が良かったし、53キロだからね。能力さえ出せれば、と思っていた。人気はしてなかったけど?いつか、いつか?と思っていたよ」と目尻を下げる。

　これで春の最大目標はヴィクトリアマイル(5月15日・東京)に定まった。「女馬が相手なら、そんなに負けてないからね。このあとは厩舎で調整。次をどこに使うかはじっくり考えるが、千六にこだわってみたい」。師が描く青写真には、昇竜のごとく頂点をつかむ瞬間が鮮明に映し出されている。

提供：デイリースポーツ