マイル王の座を目指して、伸び盛りの5歳馬が春の始動戦を迎える。{horse=2006103340:ダノンヨーヨー}は昨秋のマイルCS2着馬。GI初挑戦で1番人気に支持された。「ゲートの出が悪かった。あれが全てだよ」。音無師は首差で敗れた前走を悔しそうに振り返る。ポジション取りで後手を踏んだだけじゃない。道中で前をカットされる場面がありながらも、メンバー最速の上がり(33.6秒)を記録した。この馬の走破時計も勝ち馬と同じタイムのレコード。まさに“負けて強し”だった。
今回は2か月半ぶりの実戦だが、1週前の栗東坂路では抜群の併せ馬を披露。「もう仕上がっている。このあとはマイラーズC(4月16日・阪神)。GIに向けてボチボチいくよ」。再びの大舞台へ向けて、まずは白星発進といく。
前走の京成杯AHは、2番手から抜け出す完璧な競馬で重賞初制覇とした{horse=2006103312:ファイアーフロート}。その後に右肩不安で休養し、今回が今年の初陣。小笠師は「ここまでの調整は順調にきている」と仕上がりの良さをアピール。激しい気性から、展開に注文がつくタイプに思われがちだが、「行く馬がいたら行かせてもいい」と、逃げにはこだわらない姿勢を見せた。
提供:デイリースポーツ