サマー2000シリーズのチャンピオンへ、視界は良好だ。キングトップガンは札幌芝でタツパーシヴ(4歳500万下)と併せ馬。6Fで1馬身半あった差が見る見る縮まっていく。4角手前でパートナーを抜き去り、6F80秒7-35秒5-12秒0。馬なりのまま楽々と2馬身先着した。見届けた鮫島師は安どの表情を浮かべる。「今朝は全てジョッキー任せ。行きたがるのを抑えてたけど、しまいの動きは良かったね。いい状態をキープしている。使っている分“キープ”というのが大事だから」。勝てば現段階でトップのイタリアンレッドを抜き、サマー2000シリーズのチャンピオンの座が“当確”。「いい状態で出走できる」と指揮官の表情は明るい。
カリバーンは蛯名が騎乗し、札幌芝で追い切られた。鞍上は洋芝の感触を確かめるようにゆったりと進めると、ラストで軽く仕掛けて5F66秒4-37秒5-11秒9をマーク。好仕上がりを印象づけた。「(雨で)渋った馬場は良くないみたいだけど、反応は悪くなかったよ。ただ連勝しているときと比べると物足りないかな。相手は強くなるから、胸を借りるつもりで臨みたい」と蛯名は微妙なジャッジを口にする。しかしそれも、期待の大きな馬だからこその言葉だろう。秋のGI戦線を前に、ここは力試しの一戦となる。
提供:デイリースポーツ