今週は有馬記念で盛り上がることは間違いないが、来年のクラシック戦線を見据える上で注目してもらいたいのはラジオNIKKEI杯2歳S。
札幌2歳Sを制したグランデッツァはもちろんのこと、京都2歳Sを制し、先週の追い切りではレーヴディソールを問題にしなかったトリップなど役者が揃っている。
その中でも虎視眈々と主役を狙っているのが須貝尚介厩舎が送り出すゴールドシップ。
札幌2歳Sでは後方からレースを進めて、勝ち馬を捕まえきれなかったが「結果は欲しかったけど、内容あるレースをしてくれた」と須貝尚介調教師も先につながるレースができたことを評価していた。
この一戦で将来性を見極めた師は、無理使いすることなく、ここ1本に目標を絞って日程を逆算。11月25日に栗東へ帰厩してから、順調に調教を進めてきた。
師は「使い始めは気性が子供だったけど、ようやくお兄ちゃんっていうくらいにはなってきたかな」と成長具合を独特の言い回しで表現。写真でも分かるように時折、暴れてやんちゃな仕草は見せるものの、それも元気な証拠だろう。
先週の朝日杯FSを13着に敗れたマコトリヴァーサルは様子を見て、問題なければシンザン記念へ参戦予定。
その朝日杯FSを制したアルフレードが勝っている、きんもくせい特別で4着以降休養していたビームライフルは来年1月4日に帰厩予定。なお復帰戦は1月29日(日)東京芝2000mで行われる3歳500万下に出走が予定されている。
そして新馬では「これは走るよ」とトーンが高いフーリン。
先々週のゲート試験に合格して、12月18日の坂路では馬なりで4F53.8秒。「やれば52秒台は軽く出る馬。あと1ヶ月あるからじっくり仕上げていきます」ということで、1月22日京都ダート1400m(牝)をC.ルメール騎手でデビューする予定。
現在は休養中のジャスタウェイなど、来年のクラシック戦線に数頭が顔を出しそうな須貝厩舎。これからも注目しておくべきラインナップはしっかり揃っている。[取材:井内利彰]