クイーンCに出走するイチオクノホシ(撮影:佐々木祥恵)
11日(土)の東京11R・クイーンC(GIII・芝1600m)に向けて、順調に調整されてきたのが、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)4着の
イチオクノホシ(牝3)だ。
矢野英一厩舎の佐藤年毅調教助手は「強いメンバーの中、どういうレースをしてくれるのだろうと思って見ていましたが、あのメンバーの中でも、しっかりと伸びてきてくれましたし、もっとやれるという手応えを感じました」と前走の阪神ジュベナイルフィリーズを振り返った。
栗東に滞在して臨んだ前走だったが、今回は「栗東からこちらに帰ってきてから短期放牧に出て、年明けに帰厩し、このレースに向けて調整をしてきました。美浦ではカリカリしたところがあったのですが、栗東では落ち着いていたんですよね。でも今回は、美浦でも、落ち着いていた栗東と同じ感じできています。中間の調教でも能力のあるところを見せてくれていましたし、ここまで順調ですね。1週前の時点でほぼ仕上がっていましたので、最終追い切りは反応を確かめる程度という内容でした。この馬の能力を出せるいい精神状態と馬体に仕上がったと思います。引っ掛かる馬ではないですし、乗り手の指示通りに走ってくれますから、あとは東京の長い直線で、飛んできてほしいですね」と期待していた。
気になる同馬の性格だが「普段は大人しいですが、ちょっとしたところでスイッチが入りますね」と佐藤調教助手。担当の水島厩務員によると「繊細なところがあり、音にも敏感で、女の子らしい馬です。甘噛みですけど、結構、噛みに来ますよ(笑)」とのこと。
「厩舎一丸となって育ててきた」(佐藤調教助手)という、
イチオクノホシの自慢の末脚に注目だ。
同じくクイーンCに出走する
ターフデライト(牝3)について、管理する小島茂之調教師は「前走のフェアリーS(9着)は、前が開けばいい勝負になっていたと思います。追い切りは、全体がもう少し速い時計でも良かったと思いますが、先週ビシッとやっていますし、しまい1ハロンがしっかり走れていい感じだったと思います。前走を見ても、馬の後ろにいても引っ掛からないですし、前にも行ける馬で、乗りやすい馬です。どちらかというとオークス向きかと思っていましたが、前走乗った武豊騎手が桜花賞でも大丈夫と言ってくれていますし、今回も乗りに来てくれるということでした。桜花賞に向けて、取りこぼせないレースだと思っています」と抱負を語った。抽選を突破した運を味方に、どんな走りを見せてくれるのか。楽しみになった。(取材:佐々木祥恵)