弥生賞を制しガッツポーズの柴田大知とコスモオオゾラ
皐月賞
トライアル「第49回弥生賞・GII」(芝2000m)は4日、中山11Rに15頭で争われ、中団の内めを追走した9番人気の
コスモオオゾラが、直線に向くと馬群を割って抜け出し優勝。勝ちタイムは2分3秒9。1馬身1/4差の2着には3番人気のトリップ、さらに首差の3着には5番人気の
アーデントが入った。この上位3頭には皐月賞(4月15日・中山)の優先出走権が与えられる。なお、1番人気に推された
アダムスピークは反応が悪く、8着に終わった。
97年のラジオたんぱ賞(
エアガッツ)以来、14年8カ月ぶりの平地重賞Vを成し遂げた柴田大は、ゴール後に拳を突き上げ、喜びを爆発させた。「一生懸命な馬なので、折り合いに気をつけました。馬込みに入ったら上手にハミが抜けましたね」と各馬が前半5F63秒1の超スローペースに苦しむ姿とは対照的に、きっちりとパートナーと息を合わせた。「一番いいタイミングで仕掛けられた。これで負けたらしょうがない」。絶妙な騎乗が大きな勝因だ。
「ディープ(産駒)に勝たれなくて良かった」と高橋義師もジョークを交えつつニヤリ。10年中山大障害(
バシケーン)を制し、GI勝利を決めたあかつきには断髪式を敢行して自慢の
チョンマゲを切った。初の平地重賞Vに「口は災いのもとなのでもう何も言いませんよ」と周囲を笑わせた。
さらなる喜びと高みを求めて向かう本番の皐月賞。中山2000mで2戦2勝という実績は脅威になる。自信を胸に柴田大は言い切った。「中山は合っている。何の心配もありません」。エリートとは一線を画す人馬の夢物語はまだまだ続く。
提供:デイリースポーツ