ダービー卿チャレンジトロフィーを制したガルボ(手前左)
第44回ダービー卿CT・GIII(芝1600m)は1日、中山11Rに16頭で争われ、中団を追走した3番人気の
ガルボが直線で外に持ち出されると力強い伸び脚で突き抜け、内で粘る各馬を一蹴。57・5キロのトップハンデを見事に克服し、3つ目の重賞タイトルを獲得した。勝ちタイムは1分33秒5。首差の2着は10番人気の
オセアニアボス、さらに首差の3着には7番人気の
ネオサクセスが入った。なお、好位の4番手からレースを進めた1番人気の
ダイワファルコンは、直線で伸びを欠き5着に終わった。
トップハンデ馬は過去10年でわずかに1勝。厳しいデータも充実期を迎えた
ガルボにとっては、全く障害にはならなかった。昨年は未勝利、重賞で2着2回と勝ちみに遅かったが、今年は早くも重賞2勝。勝負弱さを完全に払しょくしてみせた。
「ハンデが気掛かりだったから、いい位置で進めたかった。でも後手に回って思ったよりも後ろになった」と石橋脩。自身の描いた形とは異なりながらも、鮮やかに差し切りを決めたのだから立派のひと言だ。「前走(阪急杯5着)はうまく乗れなかった。きょうは外に切り返すことだけを考えた。届いてくれて良かった」。相棒に負けじと今年重賞V3と好調の鞍上は、端正なマスクを崩して喜びをかみしめた。
「強かった。馬が大人になってきたね。厳しい位置にいたけど、4角でうまく外に出せた」と清水英師はジョッキーの好騎乗をたたえつつ、愛馬の本格化を確信する。次なる目標はマイル界の頂点だ。「使い込んできたから一回放牧に出す。直行になるでしょう」。ひとまず英気を養って、安田記念でGI初制覇を目指す。
提供:デイリースポーツ