8日、大井競馬場で行われたジャパンダートダービー(3歳・交流G1、ダート2000m、1着賞金6000万円)は、柴田善臣騎手騎乗の3番人気カフェオリンポス(牡3、美浦・松山康久厩舎)が、中団待機策から直線外に持ち出すと、先に抜け出した4番人気アクイレジアに3馬身差をつけて快勝した。勝ちタイムは2分04秒5(良)。3着は好位追走のキョウエイプライド。1番人気に支持されたアジュディミツオーは、前走・東京ダービー(南関東G1)制覇時同様、果敢に先頭に立ったが逃げ粘れず4着、2番人気ベルモントストームは2番手追走も直線伸びず6着に敗れている。
勝ったカフェオリンポスは、父が97年シャンペンS(米G1)を制したGrand Slam、母Cognac Lady(その父Olympio)という血統。叔父は99年ユナイティッドネーションズH(米G1)を制したアメリク Amerique(牡10、父St.Jovite)で、牝系はアブクマポーロ(98年東京大賞典-交流G1)などを輩出している種牡馬クリスタルグリッターズ(牡24、父Blushing Groom)と同じ。
03年8月のデビュー戦(新潟ダート1200m)は2着に敗れたものの、次走の未勝利戦(ダート1200m)で2着に0.6秒差をつけて初勝利を挙げる。初のOP戦となったクロッカスS(OP・芝1400m)では、シーキングザダイヤ(牡3、栗東・森秀行厩舎)の7着に敗れるも、続くヒヤシンスS(OP・ダート1600m)では、後に兵庫CS(交流G2)を制すメイショウムネノリ(牡3、美浦・小島太厩舎)以下を寄せ付けず快勝した。休み明けの前走・ユニコーンS(G3・ダート1600m)は、スタートで出遅れ、メンバー最速の36.3秒で追い込むも4着に敗れていた。今回の勝利が初重賞制覇で、通算8戦4勝。海外ではカジュンビート Cajun Beat(03年BCスプリント-米G1)などを輩出しているGrand Slam産駒にとっても、日本では初重賞制覇となった。
鞍上の柴田善臣騎手は、03年JBCスプリント(交流G1)をサウスヴィグラス(牡8、父エンドスウィープ)で制して以来、交流G1・2勝目。管理する松山康久調教師は、交流G1(交流重賞も含む)初勝利。JRA所属馬は、02年ゴールドアリュール、03年ビッグウルフに続き同レース3連覇で、3年連続でワンツー決着となった。2着に入ったアクイレジア(牝3、栗東・山本正司厩舎)は、同レース初の牝馬による連対となった。