秋山を背に栗東CWで迫力満点の動きを見せたカレンブラックヒル(左)
3戦全勝のカレンブラックヒルは秋山を背に栗東CWへ。向正面でパートナーのサンライズマハティとメトロファルコン(ともに3歳未勝利)は、ともに1秒以上前方にいた。コーナリングで徐々にその差を詰めるが、直線に向いても、まだ3、4馬身のビハインド。真価を発揮したのはここからだった。
鞍上が手綱をしごくと“獲物を見つけた虎”のようにギアを一段上げて猛追。ステッキが入ることはなかったが、軽快な脚さばきで一気に距離を詰め、ゴール手前で僚馬をとらえて半馬身先着。6F81秒0-38秒4-12秒2は、水分を含んだ馬場を考えれば超のつく優秀さ。主戦も「抜かすと遊ぶところがあるので、最後にかわす感じで。いい動きだった。きょうの追い切りで、馬もレースが近いことを分かってくれたはず。スイッチが競馬モードに入ったと思う」と合格点を与える。
デビュー前から、素質を高く評価していた一頭だ。「新馬戦の前に調教に乗せてもらって“うわっ!いい馬”と思った。その後もイメージ通りに走ってくれた。2戦目は意識的に控えて馬が少しやる気になったが、本当に乗り味もいいし、操縦がしやすい。心配事もない。信頼しています」。自らの期待に、重賞Vを含む3戦無敗で応えてくれた頼もしい相棒。GIで相手は一気に強化するが、自信を持って臨む。
提供:デイリースポーツ