東京芝で注目ミスプロ系×母父サンデー/土曜日(2日)の傾向分析

2012年06月02日 20:00

東京芝は先週同様先行&インが有利、写真は新馬戦を逃げ切ったインティワタナ(撮影:下野雄規)

 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、2日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【阪神芝】
 西日本の開催は、3回阪神が今週からスタート。前半4日がAコース、後半4日がBコースを使用する。春開催以来となる阪神芝コースは、芝の張替えと好天続きにより絶好の馬場状態。芝内回り2000mで行われた11R鳴尾記念(G3)は、前半スローで進んだ事もあって勝ちタイムこそ2分00秒1と平凡だったが、道中2番手から運んだトゥザグローリーが上がり3F33秒2で完勝。追い込んで2着のショウナンマイティは上がり32秒9をマークするなど、道悪に見舞われた春開催とは一転してかなり軽い高速仕様の馬場となっていた。

 伸び所や位置取りの傾向は、基本的に前に付けた馬や、道中で内を通った馬が有利。ただし、決め手があれば、ある程度の位置に付けていれば届く。馬連が全て3桁配当で決着しているように、決め手のある人気馬が上位に来やすい馬場状態だ。

 血統的には軽い馬場コンデションなので、サンデーサイレンスの血が入っていることがほぼ必須。ただ、馬体を見ると非力なタイプではなく、トモがしっかりとしていた上で軽さのある馬が上位にきていた。その観点から、トゥザグローリーのようにキングカメハメハ×サンデーサイレンスのような血統構成が一番有利だろう。

【阪神ダート】
 朝から終日良馬場発表。普段の阪神ダートは力の要る馬場という認識だが、今日に関してはかなり時計の出るコンディション。1400mの7R(3歳未勝利)では1分23秒8、10R安芸S(1600万下)でも1分22秒2というかなりの好タイム出ている。

 軽めの砂質は血統傾向からも明らかで、サンデーサイレンス系が圧倒。同系統の馬が上位3頭を占めたレースが1・7・12Rと半数を数えるなど、スピードと切れが優先される馬場状態であった。このような馬場傾向は馬体にも強く出ていて、アグネスダリムやミッキーヘネシーのように、普段なら幅が薄過ぎて微妙なくらいの馬が勝ち切るシーンが見られた。ただし、ただ非力な馬ではなく、芝同様にトモが充実していて、かつ軽さのある造りの馬が狙い目となる。

 脚質的には基本的に前が有利。外から追い上げて差し切った馬は、先述のように軽い造りで、更にトモが充実している分、自分で動けるタイプの馬ばかりだ。他力本願の差し馬には厳しい馬場状態と言えよう。

【東京芝】
 12日間の2回開催を終え、今日から4日間は3回東京開催として行われる。なお、最終日までCコース使用となる。馬場状態は朝から終日良発表。仮柵移動のダービーウィークもここ数週の傾向に倣って逃げ・先行馬優勢の状況にあったが、今日に関してもほぼ同様の馬場状態だった。

 芝1400m戦で行われた5レースの2歳新馬では、4角ほぼ一団の隊列から最内のコース取りで逃げていたインティワタナがそのまま押し切り。2着シェアードワールドも4角2番手を内で運んだ馬、3着マプティットも2着馬と差のない4角最内から浮上している。

 また、8Rの芝1600m(3歳以上500万下牝)戦でも、道中内ラチ沿いを通った馬ばかりが上位を占めるなど、引き続き道中内目を通る逃げ・先行馬が好走しやすい馬場状態と考えたい。なお、差し・追込みの届いた3R・9R・10Rなどは力上位の馬が能力を発揮したもの。人気薄の場合は上述のように内でロスなく運んだ先行馬でないと苦しいこともあり、基本的にはイン有利と考えたい。

 血統的な傾向としては、ディープインパクト、ゼンノロブロイ、フジキセキといったスピードと切れ味で勝るサンデーサイレンス系が半数以上を占めたが、注目したいのはキングカメハメハやアポロキングダム、アグネスデジタルといったミスタープロスペクター系。同系統は全て2番人気以下で、3着以内に6頭の台頭があった。なお、そのうち5頭の母父がサンデー系となっている。

【東京ダート】
 一日を通じて良馬場発表。11Rの時間帯に一雨あったとはいえ、これによる影響は殆どなかったと見たい。タイム面では、1600mで行われた11R麦秋S(3歳以上1600万下)で、逃げたティアモブリーオが1分36秒7、上がり3F36秒1で押し切り。同じ距離の7R(3歳以上500万下)では、勝ち時計1分38秒2ながら道中2番手を進んだアメリカンダイナーが上がり36秒1をマークするなど、良馬場発表でも軽めの馬場状態となっていた。

 また、これらのレースのように、人気の有無に関わらず朝から最終レースまで逃げ・先行馬が幅を利かせており、外を回る差し・追込み馬は極端に苦戦を強いられた一日となった。このように前々で運んだ先行馬が優勢の馬場状態ということもあって、血統的な傾向は先行タイプのミスプロ系と高速上がりに強いサンデー系で二分するような形になっていた。

 最近はフラットな状態が続いていた東京ダートだが、今日に関しては内目でロスなく運んだ馬が圧倒的に優勢。なお、馬場状態は内目有利でも、枠順による有利不利は見られなかった。

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