昨年8月に北海道を襲った台風10号で氾濫した川に飲み込まれながら、奇跡的に生還したキセキノサイクロン(牝2、北海道・林和弘厩舎)が、11日旭川競馬場でデビューする。6R・フレッシュチャレンジ2歳(ダート1000m、1着賞金200万円)に出走する予定。
同馬は、父エアダブリン、母キンコーダイバー(その父ディープダイバー)という血統で、半兄には川崎記念(交流G1)3着があるキンコーバトラ(牡15、父ドウカンヤシマ)、近親には4歳牝馬特別・東(G2)3着のゾウゲブネメガミ(牝17、父ターゴワイス)がいる。
新冠町美宇の厚別川沿いにある畔柳(くろやなぎ)作次氏の牧場で生産。昨年8月に死者・行方不明者11名を出した台風10号によって川が増水したため、放牧地にキセキノサイクロンを含む4頭が放されていたが、キセキノサイクロンただ1頭が奇跡的に生還。市場では買い取られなかったが、同町高江で建設業を営む山田祐三氏に引き取られていた。
なお、デビュー当日には、旭川競馬場ほか4箇所で、同馬の「オリジナル応援うちわ」が先着順で無料配布される。