今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2012年10月04日 21:55

好内容の動きを見せたカレンブラックヒル(撮影:井内利彰)

 台風の影響で30日のレースが1日に延期。その影響を受けて、調教スケジュールが狂ったようにも見えるかも知れないが、当初から今週の栗東は厩舎従業員のレクレーションということで、2日が全休日。よって、最初から1日に速い追い切りを予定し、週明けは4日に最終追いを行って、レースへ出走するというスケジュールが組まれていたところが多かったので、3日の追い切りは少なかった。

 ちなみに馬場に間して、坂路とCWで大きく違いが出た。同じウッドチップ素材だけに、その原因については定かではないが、坂路の場合は明らかに先週より時計が掛かっている状態だったので、馬場差を重くしている。

【坂路/4F51.9秒】
 追い切り頭数の少なかった3日は一番時計が4F50.7秒。4日は4F51.6秒とかなりの時計差が出た。ただ3日から4日にかけて降雨があったわけでもなく、はっきりとした要因があるわけではないので、両日ともに同じ馬場差で観測している。

 時計こそ、4F53.3〜1F13.7秒と特筆するものではないが、見た目に迫力があったのが、今週デビューするキズナ(栗東・佐々木晶三厩舎)。併せたピンウィールは500万下では単勝1倍台の支持を受けるような馬で、追い切りでも動くタイプ。それを圧倒するような走りで先着。動きを見守った佐々木晶三調教師は「ピンウィールを威圧してたね。これは凄いわ」と感心。これで2週連続で格上に先着、いよいよデビュー戦が楽しみになってきた。

 なお今週の馬場差は先週より少し重い(時計の出にくい)『+0.7秒』で観測している。

【CW/5F66.5秒】
 坂路とは全く違っていて、先週に引き続いて時計の出やすい馬場。6F82秒前後なら、ラスト1F12秒台が標準という感じなので、坂路で時計が掛かるイメージを持っていると、CW追い切り馬の時計がすべて良く見えてしまう。

 こんな時ほど、実際の動きを見た時の印象を大切にしたいのだが、毎日王冠出走組は3日に追い切ったエイシンフラッシュ(栗東・藤原英昭厩舎)をはじめ、どの馬も良好な動き。なかでもカレンブラックヒル(栗東・平田修厩舎)は先週以上に魅力たっぷりな走りを見せてくれた。

 アンヴァルトを追走する追い切りだったが、直線に向くと楽に外から並びかける形。相手も楽な手応えではあったが、最後まで終始余裕なのがカレンブラックヒル。時計の6F81.3〜5F66.3〜4F52.6〜3F38.9〜1F12.1秒は馬場を考慮すれば、特に速い数字ではないが、外目を回りながら、手応え良くフィニッシュした動きは数字以上に好印象だ。陣営が「無敗で天皇賞秋へ」というコメントを出しているが、それも頷ける仕上がりの良さを見せてくれた。

 なお今週の馬場差は、3日、4日とも先週より少し軽い(時計の出やすい)『-0.8秒』で観測している。

【DP/5F64.5秒】
 坂路馬場が時計を要したこともあるのだろう、先週や先々週に比べると追い切られた頭数が少し増加。軽い馬場をイメージして、坂路から追い切りを切り替えた組もいたが、調子の良い馬は6F80秒を楽に切ってくる。しかし、調子がひと息だと、時計は要するし、ゴール前の動きが重いという馬もいた。今のポリトラックはスピード乗りを見ることで、調子の良し悪しを判断しやすいかも知れない。

 アンビホールドゥン(栗東・藤岡健一厩舎)はまさにそれ。休養明けになるが、中間の調教量はしっかり。最終追い切りは格上のゴールデングローブと併せたが、楽に先着。4F51.0〜1F10.8秒と抜群の終いの脚を見せてくれた。

 なお馬場差は3日、4日とも先週と同じ『0.0秒』で観測した。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材:井内利彰)

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