今週のピックアップステーブルは安達昭夫厩舎。今週は個人的に注目している
バアゼルザウバーが未勝利戦に出走。そして気になるのが、12月2日に阪神ダート1800mで行われるジャパンカップダートで再びダート界の頂点を目指す
エスポワールシチー。この2頭のお話しを安達昭夫調教師にお話しを伺いました。(取材・写真:井内利彰)
11月17日(土)京都2R 2歳未勝利戦に出走予定の【
バアゼルザウバー】について
―新馬戦は強い馬(
オツウ)がいたこともあり、3着という結果でしたが、レースを振り返っていただいて、いかがでしたか?
「走りそうな雰囲気は持っていましたが、あまり目立った追い切り時計を出していなかったので、様子を見る感じだったんですが、中団からしっかり脚を使ってレースをしてくれましたね」
―この中間の具合はいかがでしょう?
「使った上積みは大きいと思います。気性が素直なところがこの馬の長所で、多少強い攻め馬をやっても変わらないのがいいですよね。今回はデビュー戦と同じ1600mですが、将来的には距離を延ばしていけると思いますし、大きい舞台での活躍を期待している馬ですから、今回は結果を出して欲しいですね」
12月2日(日)阪神11R ジャパンカップダートに出走予定の【
エスポワールシチー】について
―前走南部杯は強い勝ち方でした。昨年は南部杯4着からみやこSを使って(1着)、JCDというローテーションでしたが、今年は直行。これは予定通りということでよろしいでしょうか?
「はい、予定通りです。もし間に使うのであれば、オーナーの意向でJBCスプリントという話が出たんですが、1400mは使いたくなかったですし、南部杯を勝つこともできたので、直行というローテーションになりました」
―この中間は11月になってから坂路で時計を出し始めていますが、調整具合はいかがでしょうか?
「すごく順調に来ていますね。今週の追い切りも予定通り(坂路4F53.9秒)でしたし、いい感じで仕上げてこれています。来週は朝一番に佐藤哲三騎手に跨ってもらって、追い切る予定です」
―一時期は「
エスポワールはもう終わったのでは」などという声が出た時もありましたが?
「そうですよね。確かに2009年JCDと2010年フェブラリーSを勝った時期は若さと勢いで結果を出していました。輸送しても疲れない、レースを使っても疲れないという感じで凄みがありましたよね。でも今は1走するたびに以前のような回復力ではないというのは現状です。だからといって、走りの性能が落ちたわけではないですし、前走後にしっかりと疲れをとった効果で昨年のJCD(3着)よりは良い状態ですから、もう1回、強い
エスポワールシチーを見ていただきたいですね」