世代の頂点へ!阪神JFの1週前追い切りを行ったプリンセスジャック(撮影:井内利彰)
後半の時間帯、頭数もかなり少なくなったCコースに登場したプリンセスジャック(栗東・加用正厩舎)。1頭だったということもあるのか、少し馬場入りに手間取るシーンもあったが、入ってからはスムーズにキャンターを行い、6F標識からじっくりとラップを上げていく走り。
少し頭の高い走法はいつもと変わりなく、道中のペースもさほど速くない。最後までゆったりしたペースで走り抜き、時計は6F85.0〜5F69.6〜4F54.4〜3F40.3〜1F12.9秒。数字は速くないが、今朝の馬場状態を考えると、決して遅い時計ではない。阪神JFは折り合いも重要なポイントになるレースだけに、落ち着いて走れていた点が評価できるのではないだろうか。
1回目のハローが明けて少し時間が経った頃に登坂したのがローブティサージュ(栗東・須貝尚介厩舎)。この時間帯は同厩舎の併せ馬が3組あったが、その最後でビームライフルとの併せ馬。相手が古馬ということもあり、僅かに先行するような形で道中を進めたが、ラスト1F標識を過ぎたあたりで、相手の脚色がなくなって、ふらつくような走りに。対してローブティサージュは最後まで真っ直ぐ走り、4F54.7〜3F40.0〜26.6〜1F13.6秒で大きく先着した。
同じ時間帯に追い切ったアスカクリチャン(金鯱賞出走予定)で4F55.7秒、ジャスタウェイ(朝日CC出走予定)も4F55.7秒だったことから比較すれば、この時計は非常に速く、一戦ごとに力をつけている印象がある。
坂路でアスカトップレディと併せたのはオツウ(栗東・須貝尚介厩舎)。半馬身ほど先行する形でスタートしたが、追走一杯の相手に対して余裕のある手応え。ラスト1F地点で追い出すと力強く伸びて先着。最後に脚色が乱れた相手に対して、重心がブレることなく伸びたあたり、とてもキャリア1戦とは思えない動き。この走りなら強いメンバーになっても、怯むことなく能力を発揮してくれそうな気がする。(取材・写真:井内利彰)