ウィリアムズを背に栗東CWでシャープに伸びたルーラーシップ(左)
ルーラーシップは栗東CWでウィ
リアムズを背に3頭併せ。2馬身前に
メイショウブシドウ(3歳1000万下)、1馬身半後ろに
タニノタキシード(2歳未勝利)。悠々と真ん中を疾走して直線へ。加速力はやはり桁違いだ。タニノをちぎり捨て、粘るメイ
ショウに半馬身先着。5F69秒2-38秒1-11秒6とラストは切れに切れた。「先週も悪くはなかったんだけど。きょうは完璧。すごく良くなっている」と鞍上もうなずく。
調教はここで終わらない。ゲートに向かい、14日にも試した尾つりロープ(鞍と尾をひもでつなぐ矯正馬具)を使用した練習を敢行。「駐立は問題がない。馬具も特に違和感はないよ。やれることはやった。あとは競馬でどうか」。最善を尽くし、表情には自然と満足感がにじみ出た。
「ラ
イバル? ゲートですね」と周囲を笑わせたのは角居師。天皇賞・秋、
ジャパンCは出遅れて3着。一流トレーナーは“3度目の正直”へ向けて策を練ってきた。「練習では何も悪さをしない。だから矯正馬具の効果は本番にならないと分からない」。確約はできなくとも、それなりの手応えは得たのだろう。「今週はもう練習をしない」と終結を宣言する。
課題さえ克服すれば、国内GI初制覇は難題ではない。世界的な名手が「乗り味は素晴らしい」と絶賛する逸材。
ジャパンCで先着を許した
ジェンティルドンナ、
オルフェーヴルが不在ならチャンスは大きい。「
ゴールドシップや
ダークシャドウも強いけど、ルーラーも最有力。一番強い馬が勝つ」とウィ
リアムズは相棒の能力に絶大な信頼を寄せる。
「できれば枠番は(ゲートで後入れの)偶数がほしい」は陣営の一致した意見。人事を尽くして天命を待つ。競馬の神様がほほ笑むことを祈るのみだ。
提供:デイリースポーツ