8日、現在国内唯一の定期的な繁殖馬セールである「株式会社JS(ジェイエス)・繁殖馬セール」が、静内町神森の北海道市場で開催された。125頭(受胎馬106頭、空胎馬19頭)が上場され、64頭(受胎馬55頭、空胎馬9頭)が売却。売却率51.2%(前年度比約8%増)で、平均価格は約509万9000円(税込、前年度比約267万5700円増)、総額では約3億2636万円(税込、前年度比2億1000万円増)余りの売り上げとなった。
最高落札価格馬は福島記念(G3)5着などJRA4勝のピサノガレー(牝8、父ブライアンズタイム、スペシャルウィークを受胎)で、中村和夫氏が6615万円で落札した。また、パパラ(7歳、父ブライアンズタイム、タイキシャトルを受胎)を同じく中村和夫氏が3780万円で落札。
新種牡馬を受胎している牝馬では、ピサノサンデー(牝8、父サンデーサイレンス、シンボリクリスエスを受胎)をビッグレッドファームが2835万円で、ハートレイク(安田記念-G1)の半妹ソプラニーノ(牝7、父Theatrical、グランデラを受胎)をケイアイ亀田が735万円で、落札している。
また、01年兵庫ジュニアグランプリ(交流G3)を制したミスイロンデル(牝5、父コマンダーインチーフ、カコイーシーズを受胎)を新生ファームが1470万円で、今年の新潟ジャンプS(JG3)を制したデモリションマン(セン6、美浦・古賀史生厩舎、父フジキセキ)の母レジナサンドラ(牝16、父ノーザンテースト、マンハッタンカフェを受胎)を仲野牧場が420万円で落札している。
近親に実績馬がいる牝馬では、ニシノフラワー(桜花賞-G1)の半妹ブランドカメリア(牝14、父ニシノエトランゼ、セイウンスカイを受胎)を筒井征文氏が74万5500円で、バンブーメモリー(安田記念-G1)の半妹ビバノバボサノバ(牝7、父ミシル、バブルガムフェローを受胎)を佐藤正光氏が158万5500円で、タイキシャーロック(南部杯-交流G1)の半妹タイキローズマリー(牝8、父グルームダンサー、タイキブリザードを受胎)を金成吉田牧場が367万5000円でそれぞれ落札している。
79年から行われている同セールで取り引きされた繁殖馬からは、シリウスシンボリ(日本ダービー-G1)、レッツゴーターキン(天皇賞・秋-G1)、フラワーパーク(スプリンターズS-G1)、ライブリマウント(南部杯)など数多くの活躍馬が出ており、血の更新を願う生産者にとっては見逃せない市場となっている。