中山牝馬Sを制しマイネイサベルの鞍上でガッツポーズを決める松岡(左)=中山競馬場
「第31回中山牝馬S・GIII」(芝1800m)は10日、中山11Rに16頭で争われ、6番人気のマイネイサベル(美浦・水野)が、鮮やかに差し切り重賞3勝目を挙げた。道中はじっくり中団のやや後方を追走していたが、4角では馬群を縫って進出。直線を向くと手応え通りの伸びを見せ3頭の追い比べを制した。勝ちタイムは1分48秒5。3/4馬身差の2着にはこれが引退レースとなる2番人気のスマートシルエット、さらに首差の3着には1番人気のオールザットジャズが入った。
GIIIでは珍しく、松岡は左手で小さくガッツポーズ。「いい条件ではなかったので自信はなかった」。4カ月の休み明けに加えて、ハンデも楽ではない56キロ。しかも過去3勝はすべて左回りで挙げている。そんな二重三重の不安をまとめて吹き飛ばす快走。鞍上は「成長しているのかも。力を付けているのかな」と手応えをつかんだ口ぶりだ。
「春にはGIがある。調子も上がってくる。次は勝ちたいね」。大目標のヴィクトリアマイル(5月12日・東京、芝1600m)へ思いをはせる。これまでも「東京の方がいい馬」と言い続けてきただけに夢が膨らむ。
水野師も「今回は当然先を見据えた仕上げ。完成の域に近づいてきた」と野望を隠さない。ぶっつけで臨む2カ月後の大一番をしっかりと見据えている。
提供:デイリースポーツ