23日、東京競馬場で行われた富士S(G3・芝1600m)は、武豊騎手騎乗の1番人気アドマイヤマックス(牡5、栗東・橋田満厩舎)が、スタート直後は先行するも徐々に折り合いをつけ、直線は持ったままで馬群を割ると、先に抜け出した2番人気モノポールを1.1/4馬身差し切り快勝した。勝ちタイムは1分33秒2(良)。さらにクビ差の3着は後方3番手から大外を伸びた4番人気メテオバースト。3番人気に支持されたマイネルモルゲンは、スタート直後から後方のまま12着に敗れた。
勝ったアドマイヤマックスは、父サンデーサイレンス、母ダイナシュート(その父ノーザンテースト)という血統。全姉は97年桜花賞(G1)3着のホーネットピアス(牝10)で、牝系はダイナフェアリー(父ノーザンテースト、京成杯-G3)、ダイナフェアリーの仔ローゼンカバリー(父サンデーサイレンス、セントライト記念-G2)、サマーサスピション(父サンデーサイレンス、青葉賞-G3)、さらにタヤスメドウ(父サンデーサイレンス、新潟大賞典-G3)などが並ぶ名門ファンシミン系。
デビュー2戦目で01年東京スポーツ杯2歳S(G3)を制すも、続くラジオたんぱ杯2歳S(G3)は1番人気で3着に敗退。その後、骨折が判明し休養入り。復帰戦となった02年セントライト記念(G2)でいきなり2着に好走するも、菊花賞(G1)では2番人気で11着に敗れた。昨年の安田記念(G1)では、約半年ぶりの競馬ながら2着に好走するも、続く関屋記念(G3)は1番人気で3着。その後、スプリンターズS(G1)3着、香港マイル(香G1)4着と勝ち切れない競馬が続いていた。今回の勝利は、東京スポーツ杯2歳S以来、約3年ぶりの勝利で、重賞2勝目となった。通算成績は13戦3勝(海外1戦0勝)。
鞍上の武豊騎手は、ゴールデンキャストで制したセントウルS(G3)に続くJRA重賞制覇で、今年14勝目。通算では191勝目。同レースは昨年のミレニアムバイオに続き連覇となる。管理する橋田満調教師は、スズカマンボで制した朝日チャレンジC(G3)に続くJRA重賞制覇で、今年3勝目。通算では34勝目。