マジンプロスパーは栗東坂路を軽快なペースで飛ばしながら、最後まで脚色は乱れずにフィニッシュを決めた。4F53秒9-39秒3-13秒2。中尾師は「整地直後とはいえ、相当な荒れ馬場で53秒9なら上等でしょう。前走時にまだ残っていた冬毛が全て脱けてツルッツル。重めだった体も絞れて510キロ前後で出せそうですよ」と高い評価を与えていた。
毎年、春先から調子を上げるのがパターンという。6歳になった今季も、同じように目覚めてきた。「そりゃあ
ロードカナロアは素晴らしい馬格だし強いですよ」と指揮官は短距離王に敬意を表しながらも「ただ、うちの馬は昨年よりも円熟味が出ているし、荒れ馬場を苦にしません。当日は雨予報でしょ。そこに期待したいです」とチャンスを狙っている。
昨年の4着馬
ダッシャーゴーゴーは、栗東坂路で
アルゴリズム(5歳オープン)と併せ馬。重たい馬場をものともせず、しまいを力強く伸ばして2馬身先着した。タイムは4F54秒2-39秒5-12秒8。「昨年以上の出来にある」と、安田師は仕上がりに胸を張った。中間はチークピーシーズを装着して集中力のアップに取り組んできた。「勝ち運のない馬だが、頑張ってツキを取り戻してほしい」とエールを送る。
2走前から再タッグを組む川田も雪辱の思いがあるはずだ。10年スプリンターズSは2位入線から4着、11年高松宮記念は4位入線から11着にそれぞれ降着。苦い経験を刻んだまな弟子に、師は大きな期待を持って手綱を託す。「乗れるジョッキーですから。満足のいく騎乗をしてくれると思う」。打倒
ロードカナロアへ、身内から“1強ムード”に待ったをかける。
提供:デイリースポーツ